男装歌姫
□男装歌姫8
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え、ええ、え、えええ!!!??!!?
意味分かんない
なにこの態勢………
俺、押し倒されてる?…か、佳主馬に!?
しかも付き合ってって……………?!
ありえないっ!!!!!!!!!!!!!
でも聞き間違えじゃない
佳主馬の顔が真剣だった…
…………かっこいい…////
とか言ってる場合じゃなく、
どうこの態勢から抜け出そう…
いつもだったら、俺は少林寺をやってるし少しは抵抗できそうなものの
今は浴衣を着てるから上手く動けない
それに佳主馬だって少林寺をやってるのはもちろん知ってる
……………逃げられない
心なしか前より佳主馬の力が強くなった気がした
やっぱり男なんだぁ…………と実感してる場合でもない
佳「……返事は?」
瑠「ちょ、ちょっとまって!!!いつから!?
俺今日言ったばっかりじゃん、女だって……!!!」
佳「知ってる。前から好きだった
…瑠亥が女の子で良かったよ」
瑠「……え~……;;;;」
いやいやダメだろそりゃあ;;
俺も佳主馬のことは好きだけど、それは……さ…、
自分が女で佳主馬が男だってのを知っていたからで……
瑠「ちょっ………待って、」
佳「無理。…瑠亥が返事してくれたら放す」
瑠「っ、俺に考える時間を与えてくれないのかお前は…;;」
佳「…………時間、ほしい?」
瑠「当たり前。少しくらい状況を整理させてよ」
佳「……わかった」
瑠「……………ぇ、!?」
そういって佳主馬はパッと手を離して俺を解放した
すんなり聞いてくれたことに驚いて小さく声をあげてしまった
佳主馬は深くため息をつくと俺の方を向く
佳「どれくらい時間ほしいの?」
瑠「どれくらいって………
返事は早めの方がいいか?」
佳「まぁ……」
瑠「わかった。じゃあ明日の夜6時」
佳「え!?それだけでいいの!?!!?(てか時間まで!?)」
瑠「なんだよ、早い方がいいんだろ?
……明日、OZでルイのパフォーマンスがあるな?6時に…」
佳「あ、…うん」
瑠「その会場に来い。そこで返事返すから…
パフォーマンスの会場チケットは俺が取っとくよ…
…………………
それに、……言わなきゃいけねーこともあるし」
佳「言わなきゃいけないこと…?」
瑠「……………………
じゃあ佳主馬、もう遅い時間だから俺は先に寝るよ
おやすみ、」
立ち上がって足早に納戸を出た
さっきの佳主馬の話しは無視しちゃったけど……
怒ってないよね?きっと…
そう考えながら廊下を歩いて先程の言動を思い出す
あ〜あ
よく考えれば俺、余計なことを言っちまった
ルイのパフォーマンスのチケットなんて簡単に手に入るわけないじゃん
本人以外が………
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