男装歌姫

□男装歌姫6
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なんか、……変に胸騒ぎがする

そう思いながらも少林寺を始めていた僕は既に汗だくだった

僕が少林寺を瑠亥に見てもらいたいのは
少しでもかっこいいところを見せたいから…
だけど、結局今の今までよく見てくれたことがなかった

瑠亥は常にパソコンをしていたからだ

昨日わかったことで、瑠亥がいつも詞を作っていることを知ったが
少しは意識してほしいとも思う
OZだって瑠亥の前では常に戦っている
こんなにアピールしてるのに気づかないなんて…

ま、男どうしだから無理もないけど


佳「あ、……師匠」


万「お、おう佳主馬!だいぶ上達しているようだな……」


なんかさっきと様子が変…?
それに、一緒に来るはずだった瑠亥の姿も見当たらない


佳「…………瑠亥は?」


万「あや、…あやつはその、夏希と大事な話をしておったのでな
呼べなかったんじゃよ……」


佳「なんかあったの師匠…」


万「な、な何もありゃせんよ!!」


佳「……………………」


何かを隠しているのは一目瞭然だった
呼吸も微かに乱れている

少林寺をやっていれば相手の呼吸を読めるようになる
そう教えてくれたのは万助おじさんなのに……


佳「瑠亥がなにかした?」


万「!?……のぅ佳主馬…
瑠亥と言うやつは過去に何かあったのか?」


佳「……何かって、何?」


万「分からないならいい。どうせ今日明らかになるじゃろうからな」


佳「…………………」


意味が分からない





















夏希姉は上手く万助おじさんを説得してくれたみたいだ
こそっと廊下の角に隠れて佳主馬の少林寺を見る

あー……
やりたかった。出来れば佳主馬の隣で

気持ちを抑えて部屋に隠れようとしたとき、一瞬だけ佳主馬と目が合った

バレたかな……?






もうすぐで夕食の時間だ…

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