男装歌姫

□男装歌姫1
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夏休み初日

僕は瑠亥を迎えに行った
瑠亥とは家が近いから5分くらいですぐに行ける
もう準備は出来ているかな…?
すっごく楽しみすぎる…





ピーンポン……!!





インターフォンが鳴って、すぐに反応があった


瑠「はーい!」


佳「……迎えにきたよ」


瑠「おー!佳主馬か!早いんだな」


佳「まぁね、早めに出た」


瑠「ふ〜ん、そっか。さ、上がって!
ちょっとばかり待っててくれ」


佳「…お邪魔します」


本当は早く会いたくて家を出たなんて言えない
いよいよ僕もあっちの方へ傾いてきたっぽい。イカれてる…


瑠「なんかさ〜、何持って行けばいいのか分かんなくて…」


佳「適当でいいよ、あっちでも買えるし……」


瑠「ま、それもそうだな」


佳「…………パソコンは?」


瑠「あーっ!!忘れてた!悪ィ佳主馬!!」


そうって慌てて真っ黒なノートパソコンを取ってきてバッグの中にしまい込む
瑠亥は忘れ物が激しいからなぁ…


瑠「こんな感じでいい?」


佳「…いいんじゃない?」


バッグを広げて見せると瑠亥はチャックを閉めて担ぐ


瑠「待たせたな佳主馬、行くか」


佳「うん、行こう」


僕たちは家を出て、電車の駅に向かった……


















瑠「ん〜〜…!疲れた、まだかぁ〜?長野…」


佳「まだまだだよ。パソコンでもやってれば?」


瑠「無理、酔う」


佳「あっそ…」


今僕たちは電車に乗ってゆらゆらと体を揺らしていた
僕はOZ、瑠亥は外の景色をずっとぼんやりと眺めている

そりゃ退屈するよ、
車酔いに強ければよかったのにね、瑠亥


瑠「なぁ、佳主馬」


佳「………なに?」


瑠「俺、車酔い強けりゃよかった」


佳「……そーだね(僕も同情するよ)」


瑠「……………なぁ、佳主馬」


佳「なに、」


瑠「彼女出来たか?」


佳「…………………………………………
………………………………………………はぁぁ!!?!?」


OZどころじゃない。僕は顔を上げて瑠亥を見た
瑠亥は腹を押さえて笑っている


瑠「ははっ!、…その反応はまだいないみたいだなw」


佳「い、いいきなりなにをっ……!!」


瑠「いいだろ別に、親友なんだ。このくらいのことは知っておかなきゃな」


佳「いや、今聞かなくても…」


瑠「できたらちゃんと俺に報告な!約束!!」


佳「…わかった(絶対にできるわけないでしょ。だって僕は…)」





瑠亥が好きなわけだし……





もうすぐ昼下がり
そろそろつくハズだ
大阪よりも少し涼しい、あの長野へ…
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