男装歌姫

□男装歌姫8
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もうすぐ11時くらいになるのかな…

少ししか話してないのにだいぶ早く時が流れた気がした……

明日のルイのパフォーマンスは夜の6時からだから……



あと19時間











瑠「別に、言えない、こと、じゃ……ないよ」


ポツリポツリと瑠亥は単語を繋げて言った

やっぱり言うのが辛いんじゃ……


佳「無理しなくていいから…」


瑠「…………優しいよな、お前…
俺ずっと佳主馬にウソついてたんだぞ?」


佳「……………そんなの……
僕だって同じだよ。前、OZ関係でそうだった」


瑠「あぁ聞いたよ夏希姉から」


佳「……………聞いたんだ」


瑠「……………うん、」


佳「……………………」


瑠「………………………」


また沈黙が続いた

やっぱりだめだ、そんなこと聞いちゃ
気まずい空気が流れるから…


瑠「あ、あー…あーー…ぅんッ!こほんこほんッ!!…」


いきなり声を短く発して調子を整え始めた
僕がそれに驚いたのに気づくと瑠亥は申し訳なさそうに笑みを浮かべた
そして調子を整えた声が納戸に静かに響いた


瑠「本当は、声が高いんだ………俺、」


佳「……え……!!?」


聞き間違えた!!?
今の瑠亥の声はさっきと比べても似つかないほど高かった

普通の、女の子くらいのソプラノの柔らかい声…


瑠「驚いただろ?w………
俺の声、音域が広くてな。まぁ…
その変な能力のおかげで嫌われちまったけどな、
あー。久しぶりかもこの声でリアルに話しすんの」


佳「………すげー…」


瑠「……………ひいた?」


佳「なんでさ。そのままでいなよ
そっちの方が……いい」


瑠「そ、そうか……?;;//」


恥ずかしそうに頭をかいてうつ向く瑠亥が可愛かった
どうしよ……


佳「ねぇ、瑠亥」


瑠「ん?」


佳「好きな人いる?」


瑠「………はぁあ!?いきなりなに?!!
………………………………
いや、……どうかな。いんのかな…」


少し間を開けて困ったように答えた

いないんだ……じゃあ、





ドサッ!





僕は、僕よりも体の小さい瑠亥を押し倒した


瑠「か、佳主馬ッ!!???な、にして///」


佳「じゃあ、僕と付き合って」


瑠「………………………………………
……………………………………
……………………………
…………………
………は、?」


佳「聞こえなかった?耳元で言ってあげようか?」


瑠「いやッ!いいですッ!!ちゃんと聞こえましたァッ!!!!!」


佳「…………………」


顔を赤く染めて慌てる
脈があるかな…?


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