長い夏休み

□夏恋1 
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今日は中学の入学式だった

今年で僕も中一
この身長でありえないと思うが実際にはありえている

正直面倒だし早く家に帰りたい…


OZの世界で僕はキングカズマって呼ばれる
OMCのトップを二回連続でとっているからだ

そんなことはどうでもいいんだけど……


佳「………なに、この状況…」


「いてててっ…………すみません!」


入学式が終わって体育館を出ようとしたら
その扉にどういう形でこうなったのか知らないが
女の子が扉に挟まっていた

扉の前はその女の子のせいで軽く渋滞になっている


「ぬ、……抜けないっ!
どうしよっ!わっわわ…すみませんっ!」


佳「………………」


謝る暇があるなら早くそれをなんとしてほしい…
とか思いつつもだんだん可哀想になってきたので僕はその女の子を少し強く押してみた




ガコッ



意外に簡単に抜けたじゃん
どこに引っ掛かってたんだろ…


「あっ!ああ〜〜〜〜!
抜けたっ!やった!ありがとうございます!!」


佳「……気をつけなよ」


「うん!へへへっ…
ありがとう!助かりました!それじゃあね!!」


佳「あっ…………」


あわただしい女の子はそう言って笑って走り去って行った

女の子が見せた笑顔に少し早く脈をうった………
気がした

ちょっと顔が熱いかな
体育館が暑いんだ、きっと…

一体なんだったんだと思いながらも僕はそれから、
その女の子の笑顔が忘れられなかった

もう一度見たい……


佳「って、なに考えてんだ…」


そうしてあれからは一度もその女の子には会っていなかった


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