君に届け★夢
□プロローグ
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「近道ってあの、チャラい感じの人だよね?」
と、交友関係の広いあやめにきいてみた。
もう9月だというのに私はあまりクラスの人をよく知らなかった。友達が少ない、というわけではないがたまにしか話さない人も結構いる。特に男子なんてめったに話さないため全然わからなかった。
「そうそう、チャラいっていわれてるよねーー花男子と話さないもんねー?近道って結構目立つと思うんだけどね。アイツ面白いよん?」
「ほーそうなんだ」
「わぁ〜・・興味なさそう〜・・」
私は食べかけのチョコデニッシュを食べながらふと、外の花壇をみつめた
「ねぇあやめ。あの花壇って誰が栽培してるんだろう?」
花壇にある花はやけに体のいい植物ばっかりだ。花屋の私には一体誰が、こんなにキレイに花壇を手入れしてるのかとても気になった。
・・・・きくの忘れてたなぁ ずいぶんと長い間。
「あー花壇?なんか噂によると2年生の『貞子先輩』っていう名前のとおり貞子みたいなこわぁあーい先輩が手入れしてるらしいよ?」
「はへ・・さっ貞子!?」
・・・・ど、どんな先輩なのだろう