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□april..
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「いい加減離れろ!」

「やだーアルヴィス君あったかいもん…今日寒いし、ね?」


春も半ばになって来たといっても、まだ桜は先始めたばかりだ。
日によっては冬の気温に逆戻り。
今日はまさにそんな日だった。


「あ、アルヴィス君知ってる?今日は唯一嘘をついても許される日なんだよ」

「なんでだ?」

「えっ、なんでかは知らないけど…まぁ、そんな日なんだって。」

どんな日だ。
こいつの脳みそはまさに他人に植え付けられた知識だけで出来ていそうで。
本当に参ってしまう。

「ボクが今から嘘をつくから聞いてね!」


そういうのは予言してから言うものではないのではないか?
どんな馬鹿な事を言い出すか、まあ大人しく聞いてやろう。


「ボク実は、痔なんだ…」


そりゃビックリだなぁ。
嘘なんだろうけど。

無言で聞き流すと、ファントムは更に嘘を並べて言った。


「実はペタは生き別れの父親で、○×#※☆…」


嘘どころか、どんどん可笑しな話に発展していくファントムの嘘は俺を飽きさせてくれない。
思わずクスッと笑いが口に出てしまい、ファントムは嬉しそうに微笑んだ。


「アルヴィス君、今から言うのは、嘘じゃないからね」


そういうと、先程まで自らを抱きしめていた体が更に密着し、ファントムの顔が肩に乗った。



だいすき、だよ。




わざわざ嘘を付く日なんて必要なんだろうか。



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2008.04.01 落書き日記より。

 
 

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