黒猫は嘲笑う

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私は今日、里帰りしに




故郷へ戻ってきた。










廻り合い、








「ただいまー、お母さん。」

「おかえりなさい、玲羅ちゃん!
元気だった?体調は?」

「うん、元気だし体調も平気。
心配掛けちゃってごめんね……?」






私が謝ると、お母さんは「気にしないでいいのよ」って笑う。








「あ、そうそう!
玲羅ちゃん、春ちゃんから電話が来てたわ!」

「ハルちゃんから…?なんで?」

「今日、会いに来てもいいですか?って言ってたわ!」

「ハルちゃん……だけだよね?」

「えぇ、あと千鶴くんも」

「…そっか。」







内心、ほっとしてしまった。








よかった、悠太は来ないんだ。











「じゃあ私、お菓子買ってくるね」

「……一人で大丈夫?」

「すぐそこだよ、大丈夫。」







ニッコリ微笑んで私はスーパーへの道程を歩きはじめた。

















廻り合い、巡り合い。











私は、このあと後悔するとも知らず…






 

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