広い青空

□*23*
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今日はバレンタイン








男の子も女の子もお互いそわそわした気持ちは気付かないふりで









おめかしをしたチョコレートが


こっそり胸をはずませている











「うわっ、この人朝っぱらからチョコもらってる!」

「うるせぇな。親からだよ。
ったく何がバレンタインだよ。おかげで朝からすげえ大変だったっつの」

「可愛いじゃないの。
好きな人のことを想ってつい頑張りすぎちゃうなんてさ」

「そういう女心がわからんから君はいつまでたっても子供なんだよ」

「子供なんだよ、あの人の!」









廊下で皆が話す声が聞こえる。





要ママ、今年もなんだ。








可愛いなぁ。








そんな事を思いながら私は里奈ちゃんとクラスの男の子達にチョコを渡して回っていた。











「はい、これ!」

「幸村と高橋の手作りチョコはもらえねーの?(笑)」

「あげないよー!女の子にしか!!」

「ちぇー、冷たいよなー」

「「あははっ」」










うん、クラスの女の子達とお金を出しあって買ったチョコを味わいなさい。







何ていって、私と里奈ちゃんは悠太とハルちゃんのとこへいく。









「春くん、悠太くんっ」

「おはよー、皆ー」

「高橋さん、玲羅ちゃん」

「あのね、クラスの女子みんなでお金出しあって用意したの。
これちょびっとなんだけど…」

「わ〜ありがとうございます」

「…ども…」







………うわ、気まずい…。





なんか気まずい。逃げたい。凄く。









「あ、里奈ちゃん、あっちにもクラスの子発見!」

「えっ、え、玲羅ちゃん待って!
じ、じゃあ…えと…そういう感じ…です。
っあれ!?玲羅ちゃん!?」

「こっちこっちー!」

「お、置いてかないで〜…っ」










ごめん、里奈ちゃん。






凄くね、空気が重く感じたんだ。













チョコ配りは朝のうちに終わり私は里奈ちゃんと教室に帰った。











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