短い夢
□ヲタク道
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『ねぇ、スイッチ〜…』
「輝、無駄やて…何も聞かれへん」
『だってぇ〜…』
＜ん？なんだ？＞
『スイッチの馬鹿、鈍感』
＜お前より鈍感ではない＞
『鈍感です！絶対！！』
わたしは、スイッチと付き合ってる
一応
フィギアとかギャルゲーとか
そんなんで、わたしのことは構ってくれない
「おぉっす」
『あ、おかえりボッスン』
「で、チュウ先生なんやて？」
「大丈夫だ、ってスイッチまたフィギアかよ」
＜よく見ろ、貴重な物なんだぞ、この美しいボデェー！！＞
「お前それ好きやな」
「輝より、フィギアかよ」
『悲しくなってくるよ…』
「あかん！輝、泣きそうやで！」
『泣いてない…よ？』
「いや、泣いてるだろ！？」
＜！！＞
『あれ…いや、違うの！泣くつもりなんて！』
「しっとるで、嘘泣きには見えへんし」
「いや、嘘泣きで涙流せるほど輝は器用じゃねぇだろ」
『大丈夫！風でも当たってくる…』
そういって、部室から逃げてきた
『馬鹿みたい』
呟くと、自己嫌悪に襲われる
嫌になる
なんで、フィギアなんか相手にするんだよ
スイッチを責める
それで心が晴れることじゃない
＜輝＞
『ス…イッチ…』
＜まだ泣いていたのか＞
『…しょうがないでしょ』
＜フィギアにヤキモチか＞
『スイッチ相手にしてくれないもん、構ってくれないもん…ヤキモチ妬くのは当たり前だよっ…』
＜…子供だな＞
『いいもん、まだ子供だもん』
＜そんなに構って欲しいのか？＞
『当たり前じゃん…だって…だって、折角付き合ってるし、スイッチのこと…好き…だもん…』
くしゃ
髪を撫でられる
＜悪かった、そこまでフィギアに妬いてるとはｗｗｗ＞
『五月蠅い！フィギアより不細工だし…』
＜俺は輝の方が好みだが＞
『なのに何で構ってくれないの？』
＜求めてくる時が来たら、構ってやろうと思ってたんだが、そんなに落ち込むとはな＞
『求めるって何よ…』
＜…だが、部室ではイチャイチャしにくいんじゃないか＞
『いいじゃん、ヒメコとボッスン、夫婦みたいだし、イチャイチャしてるし』
＜見せ付けたいのか＞
『分からない』
＜今度から思う存分構ってやるよ＞
『本当？』
＜嘘はつかない＞
『じゃあ、お願いがある』
＜なんだ？＞
『フィギア眺めないで』
＜ヲタク道だ、あとで自慢しようと…＞
『馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿！』
＜大丈夫だ、フィギアは好きという位でも、輝は…大好きという位だ＞
『好きの位？大好きの位…？』
＜だから、フィギアみたいに扱いたくないんだ、もっと大切に扱うんだ＞
『…あっそ』
＜部室に戻るぞ＞
『…うん！』
ヲタク道なんて…
とか思ってた
けど、フィギアより大切に扱ってくれるんだね…？
＜保証は無いがｗ＞
『スイッチの馬鹿ー！！』
ヲタク道
（なんやかんや言ってスイッチが好きです）