小ネタ置場
□ONEPIECE:白ひげ海賊団
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「マルコの足って綺麗だよなぁ」
船の縁に座るマルコの足をしげしげと見つめながら、エースが呟いた。
その言葉に、全員が何とも言えない顔でエースを見る。
言われた当の本人のマルコは、彼らしくもなくぽかんとしている。
「‥‥エース‥‥お前、急に黙ったと思ったら、何気色悪いこと抜かしてんだよい」
そう言うのが、マルコはやっとだった。
先ほどまで嬉しそうに喋っていたエースが突然黙りこんで全員で首を傾げた、直後のエースの発言が、冒頭である。
「いや、でも、だってよ」
そう言いながらも、エースは目の前のマルコの足をじっと見つめ続けている。
船の縁に座って組んでいるマルコの足は、甲板でマルコの隣に立っているエースの目の前にあるのだ。
正直男が、それもいい年をしたおっさんが「足綺麗だね」と言われて喜べるはずがない。
というか、足が綺麗と褒められて喜ぶ男がいるのなら見てみたい。
そんな男、よっぽど自分が好きなのだろうと思うが。
「‥‥すまん、マルコ」
「あ?」
「正直おれも思っていた」
「あぁッ?!」
ビスタの告白に、マルコがぎょっと目を見開いた。
その傍でラクヨウが実はおれも、イゾウもおれも思ってた、ハルタもおれもー!と声を上げた。
マルコは口をあんぐりと開けて、勢いよくジョズとフォッサたちに振り返る。
何も言いはしなかったが、彼らはマルコを見ていなかった。
「お、お前ら‥‥っ!」
「なあマルコ、あんた無駄毛処理とかしてんのか?」
「するわけねえだろい!おれは男だ!!」
エースのしみじみとした質問に、マルコは口から火を吹かんばかりに怒鳴った。
気付くと一緒に喋っていた隊長たち全員がマルコの足をじーっと凝視している。
ぎょっと肩を跳ねらせたマルコを意にも介せず、隊長たちは好き勝手に話し合っている。
「じゃあ元々生えてないってことか?」
「なんかマルコって体毛薄そうだよな」
「え‥‥じゃあ下の毛も?」
「そこはツッコむなよ。気色悪ィ」
「ああ!じゃあマルコのその髪型も‥‥」
「お前らぶっ飛ばすぞッ!!」
ついに激怒したマルコを恐れる様子もなく、隊長は飄々とだって気になるじゃねえかと唇を尖らせる。
隊長格たちの異様な光景に、隊員たちはまた何馬鹿やってんだと遠巻きに眺めている。
「正直どうなんだ、マルコ」
「薄いのか。どこもかしこも」
「やっぱ髪も‥‥」
「エース、もう一回それ言いやがったら海に落とす」
何でそんなに気になるんだ、と言いたげにマルコは額を押さえて溜息を吐いた。
そんなこと、マルコ自身が聞きたいぐらいだ。
どうなんだどうなんだと迫ってくる仲間たちに本気で海に突き落としてやろうか、とマルコが額に青筋を浮かべかけたとき、
「てめえらのそのくだらねえ質問に、このおれ様が答えてやろう!!」
「あ、サッチ」
突然船室へ続くドアをバァンッと勢いよく跳ね開けてサッチが現れた。
お前の言うとおりホントくだらねえよい、とマルコは溜息を吐く。
「何だよ、お前知ってんのか?」
「あったりめえだ!このサッチ様にわからぬことなどないッ!!」
ラクヨウの言葉に心外だと言わんばかりにサッチは腕を組む。
本人すらわからないことを、何故この男が知っていると言うんだ。
全員が怪訝そうな目を向ける中、いいか、とサッチは偉そうにびしっと勢いよく人差し指を突き立てた。
「お前ら!マルコの能力を思い出せ!」
「再生の炎?サッチ、お前、あれはエースの炎とはわけが違うんだぞ」
「そっちじゃねえ!」
いいか、よく聞け!とサッチは怒鳴る。
その彼にしては珍しい真剣な顔を、全員が息を飲んでサッチを見つめ返す。
「よく聞け野郎ども!
鳥の足にすね毛は生えねえんだよォオオ!!」
その瞬間、尾を引く長い悲鳴と共に宙を舞ったサッチがものすごい水柱と音を立てて海に落ちた。
「サッチィィイイッ!」
「サッチ隊長!すぐ助けに‥‥」
「いや、あと5分待てよい」
海からマルコ何すんだてめぇえと声を上げるサッチを、マルコはまるで虫を見下すかのような目で見下ろしている。
その顔に他の隊長たちは、今後一切この話を持ち出すのはやめよう、と心に誓うのだった。
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く だ ら ね え ばくしょ
いやだってホント美脚よマルコ。
おだっちのおっさんキャラにしては珍しくないか?!すね毛生えてないおっさん!(さっきからおっさんおっさん失礼である)
そして当サイトでのサッチの扱いが確立しつつある。
大丈夫、愛はある(どーん)
サッチ好きよ。初登場ですでに死んでたけど。
つーかサッチも大概足綺麗だったよn(ry
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