その先に

□第四話
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「俺は食事を運んでくるからな」



数分、俺が部屋中をきょろきょろと見まわしていたらガチャリとドアが開いた


出てきたのはトレーを抱えた白クマ、もといベポとこの船の船長ことハートの海賊団キャプテン、トラファルガー・ロー


「あ、さっきの言葉話す白クマ!」


ここでキャラクターの名前をつい口を滑らせて言ってしまうなんていう墓穴、俺はこかねえ


だってトリップのこと話したからといって、ワンピースのマンガのことまで話したわけじゃねえから、名前まで知ってたら不自然だろ?


つか、あなたたちの本がありました。なんて言えねえだろ

自分の未来の決まった本なんて、俺でも知りたくねえ

イレギュラーな俺が、マンガの存在をしゃべるなんておかしいと思ったからだ

誰だってネタバレは嫌い、それと同じことだろ?



前で、長々と語ってしまったので、話を戻すと、白クマが

「スミマセン…」

とあやまってきた


イヤイヤイヤ!いくらなんでもやっぱり打たれ弱すぎだろ!

そんなんで海賊やってけんのかよww?
少々心配になった


「あー、ゴメンゴメン(苦笑)そういうことじゃねえよww
俺の知ってる白クマにそんな奴はいなかったからちょっと驚いただけだって
別に人の言葉喋れるなんて、個性的でおもしれえと思うぜ?」


「おもしろい?そんなことキャプテン以外に言われたの初めて!ありがと!」


パァ、と一気に表情が明るくなった

なんだこのカワイイ生き物は!

ちょーモフモフしてぇ!
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