その先に
□第一話
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あれ?景色が・・・逆・・・
そっか、トラックにぶち当たって…
・・・死ぬのかな・・・俺・・・
あたりは悲鳴であふれかえっていて、
でも、その悲鳴にまじって
「死んだの?」
だとか
シャッターとかの不謹慎な音も聞こえてきて、
それがガンガンと頭を刺激して、
たまらなく痛かった
死、ってもんを実際に前にしてみて、家族なんてたいそうなもんは居ねえし、
思い残すこと、なんてもんもねえから、別にいいんだけど、
カゲロウデイズなら、も一回ここで巻き戻るんだよな、みてぇなくだらないこと考えてた
死ぬ直前、って走馬灯が見える、っつうけど確かにそんなもんを思い出す程度の時間は残されてるらしい
ただ、
今はその時間すらもうっとおしいほどに体中がイテェ
ハハ、あったけぇな
視界に赤が見えた
サイレンの音が響きだしたころだ
コレ、全部おれの血かよ…?
意識が飛ぶ直前、目の端に黒いもんが横切ったのが見えた
よかった、生きてたのか
「にゃー」
そういや、黒ネコが横切ると不吉なことが起こるとか聞いたことあるな…
「ななななんじゃこりゃー・・・」
一度やってみたかったんだよな…
ここで俺の意識はブラックアウトした
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