めいん2

□1万hit記念
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1.ウサギの穴

雄二は川辺でお母さんの横に座って、何にもすることが無いのでとても退屈し始めていました。
一、二回はお母さんの読んでいる本を覗いてみたけれど、そこには絵と台詞しかないのです。

「活字じゃない本なんて、何の役にもたたないじゃないか」

と、雄二は思いました。
昼間の暑さと合い舞った眠気で頭も回らなかったので、何をすることもなく、唯ぼんやりとしていました。

そこへ、頭の悪そうな顔した栗色の髪の上にウサ耳をつけた男がが近くを走ってきたのです。
それだけではそんなに珍しいことではありませんでした。
さらに雄二には、その頭の悪そうなウサギが、

「どうしよう!どうしよう!遅刻しちゃうよ」

と呟くのを聞いたときも、それがそんな変には思えませんでした。
でも、ウサギが本当にセーラー服の上着のポケットから懐中時計を取り出してそれを眺め、そしてまた慌てて駆け出したとき、雄二も飛び上がりました。
変態だ、変態がおる!!と急に気がついたのです。

そこで雄二は、
 →これは是非とも警察に突き出さなくては、と後を追う
 →とりあえず自分には害が無いので放っておく

ことにしました。
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