夢扉
□エピローグ〜トキノナミダ〜
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〜過去の扉〜
遠い、遠い、昔。
怪物界、人間界、天人界の3つは繋がっていた。
3つを繋ぐ道(ゲート)が存在した。
ある時、怪物界の王子と天人界の姫が恋におちた。
二人は結婚して、怪物界、天人界の絆が深まり、人間界を見守るはずだった・・・
しかし、人間界の長きにわたる戦争が、人々の心に深い、深い闇をもたらし、その深すぎる闇は怪物界の浄化量を超え、悪魔が生まれた。
悪魔は闇を糧にどんどん力増し、人間界の闇に悪魔界ができた。
怪物界も、天人界も悪魔界の急激な成長をとめることは出来なかった。
悪魔族の王、サイラーは光の存在である天空界の姫を手に入れようとした。
光を手中に収めることで、すべての世界を手に入れようとした。
しかし、姫は力を解放し、悪魔族をその命をかけて封印した。姫は自分が死ぬ時に己の蒼眼を王子に託(たく)した。
姫 「私はもうすぐ死にます。この先あなたと一緒にいられません。ですが、あなたの右目となって、あなたと一緒に未来永劫、 世界の平和を願っています。」
王子「我が一族の右目は代々、君から受け継いだ蒼眼となるようにしよう。ずっと君のことを忘れないように。もし、生まれ変わっても、この蒼眼で君をみつけることができるように。」
生き残った悪魔達が世界を行き来できないよう、王子は3つの世界に通じるゲートを壊した。
王を封印された悪魔達は勢いをなくした。しかし、悪魔は全滅したわけではなかった・・・
時は流れ、戦いから約1000年後…
長い年月を経て怪物界と、天人界の交流は薄れ、年に一度の社交会でしか会うことはなくなった。
そして、その社交会も20年前のある事件を機に無くなり、今やお互いの存在のみを知るだけとなっていった。