09/25の日記
18:26
第一夜 《影の支配者》
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それは、
黒の教団本部に届いた
ある一通の手紙から始まった
七千年後の約束
───黒の教団 本部
慌ただしくせっせと働いているのは、科学班の班長リーバー・ウェンハム
そんな忙しい彼の元に、1人の少女がやって来ます
「科学班のリーバーさんですか?」
「ん? そうだけど…。見ねぇ顔だな」
「はい、新人エクソシストなんです」
「そうか。俺は科学班のリーバー・ウェンハム。よろしくな」
「私は夜那森月音です。これからよろしくお願いします」
「あぁ! ……んで、何か俺に用があって来たんじゃないのか?」
「あ、はい」
そう言うと、少女もとい彼女はポーチから、ある一通の手紙をリーバーに差し出しました
「何だコレ? 手紙か?」
「手紙です」
「これを俺にか?」
「いえ、コムイ室長にです。でも、私はこの手紙をリーバーさんに届けるように言われました」
それから彼女は、再びポーチの中から青い液体が入った小瓶をリーバーに渡しました
「そうそう、手紙と一緒にこの小瓶を渡すようにとも言われていました」
「…………コレは…」
「“血”ですよ」
リーバーが答えるよりも早く、彼女は答えました。
「!!?」
リーバーは口に出そうとした言葉を呑み込み、息を殺して血の入った小瓶を見詰めます
「血ですけど人間の血じゃないですから、安心してください。では、私はこの辺で。これから、元帥に会うので」
“失礼します”そう言って立ち去る彼女を呼び止めようとしましたが、いつの間にか、彼女は煙の様にリーバーの前から姿を消しました
「……………」
結局、肝心な事を聞くことは出来ませんでした
彼は急いでコムイ室長の居る『室長室』に走ります
コン コン
「室長ー、リーバーっす。……はぁ〜、入りますよ」
ノックをしても返事がないのは、室長が寝ている証拠。彼は深い溜め息を吐くと同時に、重たい室長室の扉開けました
「室長ー、コムイ室長ー。手紙と物が届いてますよー」
「んごぉーーーー」
「起きろ!!」
バコッ
「ぐがぁーーーー」
「ふぅ〜、リナリーが結婚するって」
ガバッ
「リナリぃーーー!!!! 結婚なんてお兄ちゃんが許さないぞぉぉおおお!!!」
「嘘に決まってるじゃないっすか。そろそろ真面目に仕事してくださいよ、コムイ室長」
いつもの台詞で目が覚めたのは、室長のコムイ・リー。そんなコムイに頭をかかえるリーバー
「いやぁ〜、ごめん。昨日徹夜しちゃってさ〜」
「リナリーの為に徹夜するんじゃなくて、仕事の為に徹夜してくださいよ!!」
「Σわっ!? だってー……」
「だっても何もないですよ!! ちゃんと仕事しとく・だ・さ・い!!」
「は〜い。……で、どうしとリーバー君は此処に居るのかな?」
「おっと! 忘れるところだった」
リーバーはさっき月音に渡された手紙と小瓶をコムイに渡します
「何だい、コレは?」
「いや、それが俺にも判んなくて…。ただ、それを室長に渡すようにって頼まれたんですよ」
「僕に?」
そう言って手紙を読むコムイ。しかし、その顔からさっきの様なふざけた様子は感じられず、2人の間に長く重い空気が漂います
暫くして手紙を読み終えたコムイは、リーバーに小瓶を渡しました
「リーバー班長。至急この液体の分析をお願いしたい」
「は? いいですけど……」
「そうか。ありがとう」
そう言って何処かに行こうとするコムイを、今度はちゃんと呼び止めるリーバー
「何処行くんですか?」
「大元帥のところだよ」
「大元帥!!??」
「ああ。じゃ、分析頼んだよ」
呆然とするリーバーを残し、コムイは室長室を後にしました
残されたリーバーは小瓶を手に、手紙と小瓶を交互に見ます
「一体手紙には何て書いてあったんだ? まぁ、室長がやる気ならいいけど」
そう言い残し、リーバーも室長室を後にしました
───その頃
一方、リーバーに手紙と小瓶を渡した月音は、とある机の前で椅子に向かって話していました
「渡して来ましたよ」
「ご苦労でした」
「じゃあ、私はこれで…」
「待ちなさい」
「?」
「貴女は今日から、中央庁の“隠密部隊に配属させようと思います」
「隠密部隊?」
「はい。表向きはAKUMAの破壊ですが、貴女にはとある“イノセンスを探してもらいたい」
椅子の向こうの声を待っていたかの様に、不意に後ろにあった扉が開きます
入って来たのは、黒いフードの付いたローブを着た青年
「紹介しましょう。彼の名前は零です。表向きはエクソシスト元帥ですが、隠密部隊の隊長をしています。零、紹介します」
声に促されるまま、月音は零に挨拶をします
「夜那森月音です。よろしくお願いします」
「……………」
「……………」
「え─── 今日から貴女は彼の下で行動してください」
「……はい」
「断る」
「え?」
それまで一言も喋らなかった零が、突然口を開いきました
「どういう意味でしょうか?」
「言葉通りの意味だ。これ以上“犠牲者”を出してどうする」
「!?」
“犠牲者”という言葉に、僅かに身の危険を感じた月音
「“犠牲者”とは心外ですね。我々はただ────」
「もういい。………俺は戻る」
踵を返し扉に向かう零。その後ろから追い討ちをかけるかの様に、声は喋ります
「貴方の兄が凍結処分されてもよいのですか?」
「っ!?」
凍結処分と聞いて振り返る零
「……………ちっ。…来い」
「へ?」
「行かないのですか? 彼は貴女を呼んでいますよ」
声は満足げに言うと、椅子から立ち上がり零に一言だけを告げました
「教団本部のコムイ室長の元に、今朝、私が手紙を送りました。急いで戻られた方がいいのでは?」
「………………」
一陣の風が零の周囲に集まり、瞬く間に零は月音の前から消えました
唖然とする月音に声は言います
「貴女は自室に戻りなさい。直に零が行くでしょう」
そう言って反対側の扉が開き、声の主は扉の向こうに消えました
取り残された月音は、声の言う通り自室に戻ることにしました
自分が大変な事に巻き込まれているとは知らず───
───黒の教団 本部
「来たか、コムイ」
「大元帥………」
「ヘブラスカが預言した様だが…」
「預言?」
「聞いていないのか?」
「“影の支配者”が現れると預言した」
「“影の支配者”ですか?」
「あぁ、その意味がどういう意味なのかは判らないが、教団にとっていい意味になる事はないだろう」
「そうですか…」
「それに、アレン・ウォーカー」
「アレン・ウォーカーが何か?」
「あの預言も気になる」
「“時の破壊者”ですか」
「そうだ。まぁ、何にせよ今は何とも言えないがな」
「それに、中央庁が何やら動き出しているようだ」
「その事でお話しがあります、大元帥。中央庁が“隠密部隊”を本部に導入にするとのことです」
「“隠密部隊”を?」
「何か考えがあっての事だろう」
「元々、彼等もイノセンス適合者のエクソシストだ。問題ないだろう」
「では、中央庁には許可と」
「構わない」
「では、失礼します」
大元帥の居るところを後に、コムイは科学班が居る第5ラボへ向かいました
───────
はい、一夜終了しました!!
一夜だからかな?
かなり長く作成して
駄文になりましたww
今回は、何かナレーションっぽいのにして喋らせてるけど、変じゃないかな?
大元帥とコムイの会話は、今は判らなくていいです〜
その内に判りますから
では、次
古蝶さん、よろしくお願いです♪
感想とかコメント
してくださいね、見た人
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