☆DORACO★DREAM☆
□最近僕はおかしいようだ(甘)
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僕だってわからない。
けどなぜか目がいってしまうんだ、彼女に……
なぜだ。
マルフォイと彼女の出会いはそりゃあ、ひどかった。
僕が廊下を歩いていたらツゲが転んでお菓子をぶちまけてきたので、文句を言ったらあいつも文句を言ってきた。そうしてお互い大げんか。
だいたいあれは僕は悪くなかっただろうに…
あ、でもあの時「穢れた血」って言ったな僕。
とにかく、自分はあんな奴を気にかけてる余裕はないのだと、言い聞かせる。
次はマクゴナガルの授業で、グリフィンドールと合同だった。なぜか嫌な気がしない。ポッターがいるのに、別に嫌じゃない…なぜだろう。
その理由に気づくまでに、まだ時間がいるようだ。
マルフォイは教科書と部下を携えて、教室に向かった。
すると、前方からグリフィンドールの集団が歩いてきた…ポッターとグレンジャーとウィーズリーと……ツゲもいる。
仲良く、あの傷モノポッターと喋っている……あ、今ポッターの肩を触ったか?
知らずイライラしだすマルフォイ。
そうして教室の入り口につくと、ちょうどポッター達と居合わせた。
マルフォイは何も言わずに教室に入ろうとする……が、
どん。
肩がぶつかった。
見るとあの貧乏ウィーズリーだった。
「なんだウィーズリー。今僕にぶつかったか?」
「そっちがぶつかってきたんだろ」
「僕が先だ」
「今のは僕が先だ」
と何やら言い合いを始めた2人。
パンジーは腕を組んで「どきなさいよウィーズリー!」とか言っている。
ハーマイオニーが、ロンを抑えた。
「やめなさいよ、ロン」
「おやおや、グレンジャーはよく分かっているようだな」
「マルフォイと争う価値なんてないわ」
そう冷たく言い放ったハーマイオニーに、マルフォイが冷酷な視線を向けた。
「口を慎め、この穢れーー」
ふいに、マルフォイは視線を感じた。
ものすごい殺気のこもった視線をーーーー
チラと視線の感じる方向を見ると、キノがものすごい形相で、そりゃもう凄い形相で、マルフォイを睨んでいた。
それ以上その言葉を口にしたらぶち殺す
という感じの声をいま聞いた気がする……………
マルフォイはしぶしぶ、その先を言わずに教室に入って行った。
「…信じらんない、今あいつなんで言わなかったんだ?」
「……さあ?」
ロンが驚愕の声を上げ、ハーマイオニーがわからないという顔をした。
『ふふん』
対象に、キノはちょっと得意げになっていた。