☆DORACO★DREAM☆

□不器用なりに、(ギャグ甘)
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『よっし!今日こそは!!!
印象づけるぞおおお!!!!








グリフィンドールの談話室で、女の子が叫んだ。
キノだ。




「…何を?」



ソファーの上でガッツポーズをしているキノに、くつろいでいたロンが話しかけた。





『何って、決まっているでしょう!あの!蛇寮の!王子様に!ボクを知ってもらうのさ!!!』

「またそれ〜?」




はあ〜っと盛大にため息をつくロン。
ハリーとハーマイオニーも同じ動作をする。



「僕、本当に疑問だよ。どうしてあんなサイテーな奴を好きになるのか」

「百歩譲ってゴイルの方がマシだな」



とハリーとロンが言う。





『シャラーーーップ!!!王子を悪く言うな!』

「王子だなんて…気持ち悪いよ」

『シャラーップ!!!』

「しかも相手スリザリンだからね、あのスリザリン。分かってる?キノ」

『分かってーーーる!!!』





とん、とソファーから降りて2人の前で仁王立ちする。





『恋は盲目なのよ、2人とも』

「盲目になりすぎだろ?何だってあんな奴…」

『確かに、嫌味を言うマルフォイは嫌いだ!だが、他はすべて好きだ!!

「……盲目だな」


「でも…キノも必死ね」




と喋るのはハーマイオニー。




『必死だとも!彼ったら、ボクの名前も知らないはずなんだから!会う機会もないし…』

「それで、今日は何をするの?」

『んー、まあ思いついた事を。とりあえず印象づけないとねっ!』





ふふん、と笑って、意気込みながら談話室をでていくキノ。
その後ろ姿を、やれやれ…と見つめるハリー、ロン、ハーマイオニー。
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