☆DORACO★DREAM☆
□分からない、あいつ(ギャグ)
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「おいツゲ…」
「なんだねマルフォイくん」
「ここにいて恥ずかしくないのか」
現在、図書館、午後。
テストが近いこともあって、生徒たちが多く利用している。今この時間も、たくさんの生徒でいっぱいだ…。
そんな図書館の一角、暗い狭い場所があるのだが、そこはいつもスリザリン生が利用している。
なんとなく雰囲気的にも、そこがスリザリンの溜まり場になっている。
ドラコ・マルフォイもしかり、よくそこで勉強をする。(特にスネイプの薬草学は)
そして今日もまた、そこに行ったわけだが…
なんと先客がいた…グリフィンドールの。
「…………おい」
マルフォイはいつぞやか見たことのある、ポッター達とよくいるキノ・ツゲに話しかけた。
「貴様、なぜここにいる?ここは僕の席だが」
『あン?』
半ば寝かけてたようだったキノは、少し頭を上げてマルフォイをちらりと見ると、『なんだマル…なんとかか』と言っただけで、また羊皮紙とにらめっこしだした。
「ドラコ・マルフォイだ!いいかげん覚えろ!そして今すぐここを離れろ」
『んーなんだよおおう?』
「なんだよじゃない。ここは僕たちスリザリンの場所だ。そしてツゲ、今お前が座っているその席は僕の席だ」
『はいいー??え?は?ここにマルフォイって書いてあるんですか〜スリザリンだと誰が決めたんですか〜』
あきらかに馬鹿にしたように喋りくさるキノに、マルフォイはイライラしだした。
「相変わらずお前は…っ、むかつくやつだ。いいからどけ!」
無理矢理どかそうとするマルフォイに、キノも負けじと応答した。
『なにすんじゃ、このハゲ!!』
「は、は、ハゲだと?僕のどこがハゲだ!」
『将来絶対完璧ハゲ!』
「将来絶対完璧ハゲ〜!?」
そばにいたクラッブとゴイルがくすっと笑った。
マルフォイが一睨みすると押し黙った。
「お前、本当に自分の立場が分かっていないようだな、憎きグリフィンドールの、穢れたt」
『はいはいはいはいまたそれでちゅか、ドラコちゃ〜ん』
「ど、どらこちゃ…!?!?」
『もー寮なんて関係ないじゃーん皆仲良くすればいいじゃーん本当めんどくさい連中だなあああ』
「…………」
マルフォイはあぜんとキノを見る。
この世で生まれて初めて見るかのような目で。
周りの生徒とは打って変わった(だいぶ)この女が不思議でたまらないのだろう。
「お前がよくわからない」
ふと、
マルフォイがそんなことを言った。
キノは隣にいるマルフォイを見て、
『ボクも知らないよ、君が傲慢だってこと以外には』
にやっと笑うキノ。
「女のカケラもないな」
『きみこそ男のくせに女々しい』
「なんだと!僕は女々しくなんかない!この穢れたt『はいはいはいはいはい』まだ喋ってるぞ!!」
こんな屈辱ははじめてだ。
こんな扱いもはじめてだ。
なんなんだ、この女。
本当になんなんだ、イライラするっ…!
『ねーマル…なんとか、ここわかんない、おせーて』
そしてすぐ名前を忘れるし、この態度の変わりよう、なんなんだ!?!?
「誰がお前なんかに教えるか」
『けちんぼ』
「けちん…?なんだその言葉は?」
『日本語でクソ!って意味だよ(嘘つけ)』
「な、なんだとこの…!!」
『おたんこなすが』
「おたん…?そ、それはなんだ」
『うんこ!って意味だよ(嘘つけ)』
「う、うううううん…!?!?!?!?!」
まったくこの女のペースがわからない!!!!!
そうして言い合いをしながらも、彼女はずっとここに居座っていた。
周りにスリザリン生が増えてきたことにもかかわらず。
そんな言い合いをする2人を見て、クラッブがゴイルに言った。
「あの2人、仲いいように見えない?」
「見える」
「あのグリフィンドールの女が移動しないのって、マルフォイをいじめるのを楽しんでる?」
「ぼくもそうおもってた」
にや………と笑うマルフォイの馬鹿な部下2人だった。
END
(さっさと勉強しなよハゲっちー)
(なんだお前はさっきから、さっさと寮に戻)
(あ、マル…なんとか、ごみついてるよ)
(ドラコ・マルフォイだ!!!)