03/03の日記
01:08
沖神
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自分を無理やり強く見せた。
生きるうえで必要だったのは虚勢の張り方だった。
向かい立つ相手を馬鹿にして、蔑んで
どうにか自分の存在価値を見出している。
そんな自分が嫌いだった。
それなのに、血に濡れて他人から恐れられる自分を嫌いになれなかった。
人を斬ることが嫌いだった。
それなのに、真選組でいることにこのうえない誇りを持っている自分が嫌いになれなかった。
自分には暗闇が良く似合う。
その暗闇を照らしてくれるのはいつも自分達の大将、そして姉上だった。
眩いばかりの散光がたしかに沖田を導く。
土方はそういう意味では同じ部類のように思う。
あいつも光に誘われたタチだ。
圧倒的な包容力は生まれ持った才能である。
近藤さんはそれに秀でているのだ。
誰も彼も憧れを抱かずにはいられない。
そういう意味では、チャイナも似ていると思ってしまった。
つくづく太陽みたいなオンナだと気づいていた。
そこにいるだけで晴れ晴れとしている。
自分が触れていいのかも未だ迷う。
腐れ縁の彼女。
いつのまにかそこに、敵対心以外のものが含まれていたことに気づいたのは最近ではない。
恋心が、あった。
きっとまわりは気づいている。
鈍感なあいつ本人だけが呑気に笑っていた。
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