etc

□こんな二次元みたいなことあるなんて、と君は頭を抱えた
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「ワケがわからない」

「うーん」


自称チャイナはあたりを見渡した。



「じゃあ私は誰だと思う?」

「チャイナだろ?」

「即答かヨ」



それはそうだ。
顔は雰囲気こそ少し違う気もするが同じ創りだし、滅多にいない髪色も染めたようには到底見えないくらいつやつやでさらさらだ。
それに声だって聞きなれたそれである。


「チャイナにクローンがいるっていう説、聞いたことねーしなァ」

でもクローンだったらおっぱいのサイズも同じはずだ、と向かい合う巨乳(目測Dカップ)を見やった。
刹那、腹を蹴られる。鋭い一撃に悶絶した。

「テ、テメェ…」

「いつまでおっぱいネタで引きずるつもりだヨ!いい加減しつこいアル!」


自称チャイナはDカップを揺らしながら憤慨した。わりといい眺めではある。


「つーかマジでこれホンモノ?」

手を伸ばしてみた。ふに。

柔らかい触感に思わず口を閉じる。

ふにふにふに。掌からこぼれ落ちる程のそれはまさに男のロマン。無意識に手が動く。AAカップのチャイナのおっぱいもかわいいけど、このサイズもなかなか癖になる━━━━━━とひたすら本能で揉みしだいていたら手首を掴まれた。一握りで折れそうなほどの馬鹿力である。



「あのさ」


自称チャイナは可憐に笑った。


「私を誰だと認識してるのか知らないけど、答えによっては今すぐオマエの股間使用不可能まで握りつぶしてやるヨ?」


「あれ、チャイナ。どうした?二日ぶりだねィ」


俺の本体がひゅんとした。
本能的な危機である。子孫を残すという生まれながらの人間のミッションが阻害されようとしていた。冷や汗が垂れる。

「信じてくれたアル?」

「信じたっつーか、でも、なァ」

物理的には信じられない。
常識的にも信じられない。

でも、たしかにこいつはチャイナとしか思えない。



「16歳アル」

「なにが?」

「今の私の年齢」


16歳。


「…2年後、かィ」

「2年後」

チャイナが楽しそうに自分の髪の毛を指に巻いた。

「じゃあオマエはまだ18歳?」

「おう」

「ふーん」


くるくる。
くるくる。

ピンク色の長い髪の毛が細い指に巻きついていく様子を眺めていた。

14歳のチャイナはいつも雪洞で髪をまとめているから、このクセはない。


「二歳差アル!」


ひまわりが咲いたように嬉しそうに笑った顔が、目を見張るくらい14歳のチャイナと同じだ。


女の成長っていうのは早いらしい。


くらり。
頭がやられる。


「じゃあテメェは2年後から来たってことかィ」

「そうっぽいアル。オマエだってちょっと変わってるヨ」

くふふ、とチャイナが口元を隠した。
そんな女っぽいクセ、今までは見たことがない。


「前髪の分け目、変わってる!」

どうでもいいわ、と脱力した。
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