short

□ドルチェ
1ページ/1ページ

「テメェよぉ…フランをあまり甘やかすなぁ″…」
隊長室へ任務の報告書を持って行ったら、思い出したようにそう付け加えられた。
「…何で?幾らスクにだってそんなの言われる筋合いないよ?だってアイツ可愛いんだもん!!願い位叶えてやりたいし!!だってオレ…王子だし?」
「あ″ー、ハイハイ。…でもよぉ、…て、オイ!!」
「へいへい、気をつけっから♪」
長くなりそうだったからセリフの続き遮って出てきた。
オレは早くフランに会いたくて仕方ねーから。
そんなことを考えながら談話室へ行くと、案の定愛しい彼女が居座っていた。
奥のソファーで紅茶でも飲んでるのかカップを手に、向かいにいるルッス相手に楽しそうに(…つか、無表情?)会話している。
消してた気配を解いて談話室の中に入ると、フランが嬉しそうにこっちを振り返った。
…あ、可愛い。
「ベルセンパイー!!」
今まで無表情だった顔も、オレを見た途端に笑顔になったりして特別な関係みたいでいい(ま、実際そうだけど)。
「おかえりなさいー!!いつ帰って来てたんですかー?」
ボフン、と音をたててフランがオレに飛び込んで来た。
「ん、ただいま。ついさっき?シャワー浴びて報告書出して来た」
「そうですかー、お疲れですー。」
サラサラのエメラルドの頭を撫でてやると、喜ぶように微笑んでもっと強く抱きしめてきた。
……ん?
「何かカエル、今日甘えたちゃん?」
「…ですー///…その…昨日から会ってなかったですし…?」
「…フーン♪」
「な、何ですかー///!!」
「可愛いオヒメサマ」
「!!?」

ド ル チェ 。

(センパイは寂しかったですかー?)
(ししっ、当たり前)
(…ミーも寂しかったかもしれませんー、…多分)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ