長夢書箱
□第1章
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5月
俺が空座中学校に入学して1ヶ月が過ぎた
入学当初は初めての中学生活にワクワクもしていたが1ヶ月も経ってしまうとこんなもんかと拍子抜けしてしまう
小学校の時から変わらないメンツ
小学校とは違い制服というものを着るせいで少し大人になったような錯覚はあるものの結局中身がガキなら意味がない
今日もお決まりのチャイムがなり先生が教室に入ってきた
「よーし、ホームルーム始めるぞー」
ガキの時から思ってたけどホームルームってする必要あんのか?
毎日毎日同じ様な事を話して終わるだけ
だったらプリントにまとめて配った方がいいだろうに
朝からテンションのノらない俺は頬杖を付きながら先生の話を静かに聞いていた
「今日は新しい転校生を連れてきたぞー」
出席確認をし、一呼吸置いてから先生が発した言葉にクラスがざわめいた
「えぇ?転校生!!」
「先生ーー!男ですか?女ですかーー?」
小学校から変わらないメンツ
みんな知らない同級生が来るのは嬉しいんだろう
クラスのざわめきがピークに達した頃教室のドアがガラガラと開いた
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