繊月の猫(完結)

□Chapter 7
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短くなった煙草を灰皿に押し付けながら俺は一口しか飲まなかったコーヒーの代金を払うと足早にファミレスを出た



特にする事もなくブラブラと街を巡回する
ここ最近黒猫が出るお陰で攘夷浪士共も大人しくしてるみたいだ
そう考えると黒猫の出現も悪もんじゃねェのか?
いやいや、奴はただの殺人犯だ
曲がりなりにも警察の俺がそんな事を思っちゃなんねェ



ブンブンと顔を左右に振り俺は気を引き締めて巡回を続けた





そして後悔した



巡回なんかしなきゃ良かったと










「げっ、チンピラ警察24時」


「誰がチンピラだ、誰が」



嫌な奴と出くわした
どうにもこいつとは馬が合わねェ

俺はッチっと舌打をして奴の隣を通り過ぎようとした、が、奴に肩を掴まれた



「・・・何だよ?」


「あのさ、ここ連チャンで麻裕子の店行ってんだけど開いてないんだよね〜なんか聞いてる大串君」


「あ?大串じゃねェよ、知らねェ、つーか知っててもお前には教えねェ」


「なんだ〜大串君も知らないのかァ〜どうしたんだろ?初めてじゃん?麻裕子がこんなに休むなんて」


「・・・そりゃ・・でももともと気分で開けるって言ってたからな・・」


「いや、まぁそうなんだろうけどさ・・2階の家にも帰ってねェみてえじゃん」


「そうなんだよ・・・ってなんでテメーがそんなん事知ってんだよ?!」


「えっ?あ、いや、別に張り込んでたとかそう言う訳じゃ無くてだね?!」


「張り込んでたのか」


「・・・・・・・・・」


「ストーカー容疑でしょっ引くぞ?!」


「そう言うならまずテメーのゴリラ上司を何とかしやがれ!!」


「あぁ!?アレは・・だな、アレはその、ゴリラだから愛情表現が、上手く出来ねぇんだよ!!」


「ゴリラって言ったァ〜自分の上司をゴリラって認めたァ〜!凄いですね〜真選組ってゴリラ上司にしちゃうんですか〜日本の警察も落ちぶれたもんだな〜」


「うるせーぞ!!今すぐその口ぶった斬ってやろうか?!」





『あれ?土方さんに銀さん、何してらっしゃるんですか?』


道のド真ん中で喧嘩をしていた2人は聞きなれたのほほんとした声に同時に振り返った

そこには3日会っていなかった麻裕子の姿が






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