紅天女

□第八章
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名無しさんが真選組に入隊して一カ月の月日が流れた。


初めのうちは他の隊士にうまく打ち解けれなかった彼女だが、今では真選組のアイドルとして皆に好かれている。


まァ。元が良いだけにただの好意ではなく、若干、邪な感情も抱いている輩も少なくはないが

そこは「鬼の副長」と「ドS王子」がギッチリガードし、平穏な日常を送っていた。









そんなある日。

名無しさんの元に沖田から新しい指令が舞い込んできた。





『副長抹殺計画、寝起きバージョン?・・・・・・・何これ?』



渡された紙を見ると、「作戦隊長」と「実行責任者」の蘭に名無しさんの名前。


そんなことしたら殺される!と顔面蒼白て沖田を見れば、ニタリと黒笑を浮かべ心底楽しそうに笑っている。



「見たまんまでさァ。今回は名無しさんに全実権を握ってやって貰いまさァ。」



ヒラヒラと手を振ってアイマスクを着用しようとしている沖田の胸倉をガシっと掴むと激しく前後に揺さぶった。




『何考えてるんですか!?こんな事したら私あの瞳孔に殺されちゃいますよ!!刀じゃなくて、瞳孔に睨み殺されます!!』



「・・・・じゃぁ。やらないんですかィ?」



『やらないんじゃなくて、出来ません!!』



「へ〜・・・本当にやらねぇんですねィ?」



『へ?』



ニタリと笑う沖田に若干背筋が凍る。


(何考えてるんだ?ι)


胸倉を掴んでいた手を離すと、沖田が隊服の内ポケットから何かを取りだした。



ふわっと風に靡くそれは・・・・







『あァァァァァァァァァ!!!!!私の下着ィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!』







最近ないと思っていた名無しさんの黒の紐パン。





『ななななんで総悟が持ってんのよ!!!!!』


慌てて引っ手繰ろうとするが素早くまた内ポケットに入れられてしまう。



「別に盗んだんじゃありやせん。女中が干してた洗濯物のの中にあったんで持ってきただけでさァ〜。」



『それを盗んだって言うんでしょォォォォォォォ?!?!?!?!?!!?』







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