繊月の猫(完結)

□Chapter 14
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あの日から、毎晩毎晩私を抱く土方さん





まァいんですけどね?
流石に加減と言う物をしていただきたいと言うか・・・・
腰痛いんですけど?
ついでに寝不足なんですけど?
何で私はボロボロで、あなたはすっきりした顔しちゃってるんですか?





目の前でコーヒーを啜る男を恨めしそうに見つめる
私の視線に気がついたのか彼はニコッとほほ笑むと吸っていた煙草を灰皿に押し付けた

ちなみに此処は店ではありません
店の2階の自宅になります
もともと黒猫としてこの街に入ったので部屋にあまり荷物がありません
何時でも出ていける様にね
必要最低限の物しか無い私の部屋を見て、土方さんは目を丸くしていました
まぁ、女の部屋っぽくはないよね



と、まぁ、私の部屋の話はこれで終わり


彼が私の部屋に来て、煙草を消すのは「今から抱く」という合図



ね?
ほら
私の頬に彼の手が伸びてきた
それで私にキスをするんでしょ?
舌を入れて、息が出来ないぐらいのキスをして、私の中に入ってくるんでしょ?




唇が重なると言う時
私は目を丸くした

何故って・・・



彼が一瞬、とても辛そうな顔をしたから






『・・ひ、じかたさ・・・んんっ・・』






彼の名を呼ぶ声は、彼の唇で塞がれた




何?
なんでそんな顔をしたの?
どうしたの?
今日のキス、一段と激しい・・・
呼吸すら食べられそう
土方さん?
どうしたんですか?






「麻裕子・・・・愛してる、愛してるんだ・・・」







キスの合間に苦しそうにそう言う彼



知ってますよ?
愛してるんですよね?私を
だから私も囁きますよ?
貴方に愛を






『・・・私も・・・愛してます・・・』



「・・・・っ・・・・」




・・・・?
どうしたんですか?
愛してるって言ったのに、なんでそんな苦しそうなんですか?
あ、もぅ下が弾けんばかりで苦しいんですかね?
ねェ土方さん
本当にどうしたんですか?
もしかして・・私のたくらみばれてるんですか?







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