繊月の猫(完結)

□chapter 9
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先日私はヘマをした



どんなに攘夷志士を叩いた所で中々出てこない情報に苛立ち、幕府に手を出した
案の定守りは固くあっさりやられてしまい逃げ帰って来たのだ

お掛けで頭殴られて血流すは、足は脱臼するわで3日間入院



やっぱ大きい組織は舐めちゃいけない



地道に攘夷派を1つづつ潰すしかない
そんな訳で今日も私は黒猫になる



なぜ私が黒猫と呼ばれているか



それは黒服だから
と言うのが正しだろうか?



黒服を身にまとい、疾風の如く素早く敵を斬り、その場を去る



その事から何時しか黒猫と呼ばれる様になっていた
















私は何時ものように盗聴器の電源を入れると聞こえてくる内容に耳を傾けた
今の時刻は4時10分
昨日の真選組隊士の話じゃ、今日の4時から会議があると言っていた
あの監察の山崎と言う男が攘夷のアジトを掴んできたと言う内容なら良いのだが・・・


私は静かに会議の内容を聞いた







"じゃぁ山崎、報告しろ"



あ、土方さんの声だ



"はい、この近辺の鍛冶屋を全て当たったんですが、残念ながら西洋の剣を扱った事のある鍛冶屋は出てきませんでした、ちなみに貿易商人にも確認は取ってみたんですが、どこの会社もレイピアを持ちこんだ事は無いようです"



ほ〜?随分調べてるんですね・・・・




"金を積まれて口止めされてやがるのか、真実を言ってるのか分かんねェな・・・次、黒猫の目撃情報は?"



"はい、今のところありません、一週間ほど姿を現せてないと思います"



怪我してましたからね
動けませんでした




"姿を現してない。ねェ・・・まぁ奴がいねェ方が良いに越した事はねェが・・"



"そうだな、だがこのまま姿を晦まされたんじゃ捕まえれるもんも捕まえれねェ、どうだろトシ、ここはやっぱり鰹節でおびき寄せると言うのは?"



"近藤さん、ちょっと黙ってろ"



"そうでさァ、いくらなんでも鰹節はいけねぇや。これなんかどうです?猫まっしぐら!フリスキ○!!"



"お前ら馬鹿?"



・・・・誰がそんなもんでおびき出されるかァァァァァ!!マジ馬鹿!あのゴリラと童顔!!



"アホな作戦は置いといて・・・山崎、攘夷派の動きは?"





それだよ!それ!!



一番聞きたかった情報にイヤホンを更に耳の奥につっ込んだ




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