大江戸愛情物語(完結)

□第十八訓
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「首と手首以外怪我はねェのか?」


そう聞いてきた土方




高杉一派は取り逃がしてしまったものの、まゆこを取り返し一旦真選組は屯所へ戻っていた





来島が上手く包帯で噛み痕などを隠してくれたため、彼らの目には事情の行為の跡はバレずにすんだ





「包帯にも返り血が付いてまさァ、今取り替えてやります」

そう言って包帯に手を伸ばしてきた沖田の手をまゆこは思わず叩き落とした
それに目を丸くする沖田


「・・・なんでィ」


『あ、ご、ごめっ・・・自分で出来るから大丈夫』


「はぁ?首なんか自分で包帯巻けるんですかィ?それに右手首だって・・・」


『いや、本当に大丈夫だから』



そう言って頑として怪我を見せないまゆこに土方の面々は眉を寄せた
これ以上下手に断ってもばれる可能性が高くなるだけ、と思ったまゆこは着替えてくると言って素早くみんながいる部屋を出て行った




自室に戻り高杉と同じ柄の着物を脱ぐとその下に現れた無数の噛み跡やら蚯蚓腫れやらキスマークやらにまゆこは溜息を吐くと棚から救急箱を取り出して首の包帯を解いた

傷口のガーゼを取ると斬られ、噛まれた傷跡はまだじんわりと血が滲み出ていた

そして包帯の下に隠れていたキスマークに噛み痕



『早く消えてくれないとみんなにばれちゃう・・・』



そう零しながら傷跡に消毒をして新しいガーゼを張り付けた
そして首元にある事情の跡を包帯で隠すと、次は手首の包帯を変えた
手首にも残る彼の手形
こんなにくっきりはっきり跡が残るぐらい掴まれてたんだ・・・そう思いながら湿布を貼り、また包帯で巻く



『これじゃミイラ男だよ・・・ι』



鏡に映る自分の姿に苦笑しながら箪笥から新しい隊服を取り出した
何時もは第二ボタンまで開けてリボンを巻いていたが、それでは胸元のキスマークが見えてしまいそうになったため一番上までボタンを止めた
スカートを履くと太ももにも噛み痕とキスマークが付いている事に気が付き、そこには大きめの絆創膏を貼っておいた
鏡の前で他に見えている所はないかとチャックをし、部屋を出ると、部屋の前に沖田が立っていた

思わずドキっ!っと心臓が跳ねる




『そ、そーちゃん!?い、何時から部屋の前にいたの?!の、覗き!!??』


「今来やした、覗いてほしかったんですかィ?」


『滅相もございません』


「包帯も変えたんですかィ、んじゃ局長室に来なせェ、話しがありまさァ」


『・・・はい』





沖田の後をついていき局長室に行くと近藤と土方、山崎の面々がいた



お説教タイムだァ・・・・


シュンと項垂れ席に着くまゆこ
それと同時に近藤が口を開いた








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