大江戸愛情物語(完結)

□第十一訓
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「ではまゆこ殿、しっかりと潜入調査を頼んだぞ!」


『・・・はぁい・・・』


「敵は真選組、捕まれば斬られる事は必須、くれぐれも見つからないように気を付けるんだ」


『・・・はぁい・・・』



そんな訳で、私は潜入用の黒装束に身を包み真選組屯所近辺に潜んでいる
隣には桂小太郎
なんでこんな事になったかと言うと、今朝の会議の時まで時間はさかのぼる



















『攘夷派へ潜入捜査???』


「うん、悪いんだけどお願いできるかな?」


『別に良いけど・・・普段は退が行くよね??私で良いの???』



近藤、土方、沖田、山崎に囲まれて会議室で今日の仕事内容の確認をしている時に急きょ言われた潜入任務
そりゃ、そういう本格的な仕事を貰えて嬉しいけど・・・経験のない私で良いものか・・・



「本来ならばお前には頼みたくねぇんだよ、潜入調査ってーのは密偵のうち一番危険な任務だからよ」


『ふーん?』


「だが、前回の潜入でザキの顔が割れちまってな・・・ザキを使う訳には行かなくなったんだよ」


『そうなの!?』


「ごめんね?まゆこ、本来ならば俺の仕事なんだけど・・・」


『何言ってんの、私監察方補佐官だよ??大丈夫!!!本で潜入の仕方とか読んでるし』


「もし、身の危険を感じたらすぐさま逃げてきなせェ」


『うん!!』






そんな訳で私は攘夷派桂小太郎の元に潜入調査に入ったのだ
退の言っていた通り、地下都市アキバNEOにやってくると刀をもった攘夷派がうようよしていた
その一人を捕まえて攘夷派に入りたいと頼めば快く桂の所まで案内してくれた


こんな簡単で良いの???


って思ったが
実際にはそうではなかった
メイド喫茶での面接が私を待っていた


なんでメイド喫茶???
いや、退から聞いてたけどさ、だけど何でメイド喫茶なの!!!???




「履歴書は持ってきたのか?」


『あ、はい!!!』



前もって退から聞いていた情報通り履歴書は書いてきた
つーか、履歴書いるってどういう事!!!???
履歴書を渡せばなんか桂の奴凄い感心してるし
あ。ちなみに私の恰好もリクルートスーツね
これも退に言われた
めっさ浮いてるんだけどね??
メイド喫茶でリクルートスーツってめっさ浮いてんだけどね!?




「ほぉ、16歳か・・・もう少し幼いかと思ったぞ」


『・・・(ムカ)良く言われます』


「剣術は5年か、自分でその腕前どう思っておる?」


『そこそこ良い線言ってると自負してます、真選組の原田なら勝てます』



実際勝ったし・・・



「ほぉ!!自分でそこまで言うのだ、かなりのてだれとみた」


『どうも』


「時にうちの会社に入ろうと思ったきっかけはなんだ?」



会社ぁァァァァァァァァ!!!!????
何会社って!!!???



『え?あ、そ、その・・・・国を憂う思いは誰にも負けないと思いまして・・・・』


「うむ、良い回答だ」



何がぁァァァァァァァ!!!????
ヤバい
方向性が分かんない!!!
この人馬鹿なの!!??
馬鹿なんじゃない!!!???





「じゃぁ、本来ならばこの後筆記試験なんだけどね?」


筆記イイイイイイ!!!????


「君にはすぐに実技をしてもらおうと思う、しっかり履歴書も持って来たし、リクルートも着て来たし、動機も良かったからな」


『・・・・はぁ・・・』




良く分かんないけどコレって喜んでいいのかな??
ってか実技試験って・・・何????






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