大江戸愛情物語(完結)

□第十訓
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『あり?・・・ない・・』




朝起きて、机の上を見渡しても見つからない
え?
ないってまた下着じゃないよ??
そうじゃなくて・・・
私のカラコンがないんだよ


仕方ない

予備のを開けるか
そう思い引き出しを探るがそこにもない



『うそ・・・なんで??』



机の引き出しを全て漁るがどこにもない



・・・・どうしよう・・・・



鏡に映るオッドアイの瞳をみながら、まゆこは泣きそうになった














「お〜、まゆこおはよ・・・・って、どうした?そのサングラス」


廊下であった原田が怪訝そうにまゆこの顔を覗きこむ
それにまゆこはサングラスのブリッジの部分をクイっと上げると『まゆこ13』といって足早に原田の脇を通り過ぎた
その時、原田が「沖田まだ起きてねェから起こしてくれ」と言っていたので、仕方なく食堂に向かう足をUターンさせれ沖田の自室へと向かって言った



『ったく、自分で起きてよね!!!』



ぷんぷんと頬を膨らまして沖田の部屋の襖をスパーン!!!と勢い良く開けると、そこにはすでに沖田は起きていて、何やら机に向かっていた



『そーちゃん???起きてたの??そろそろ来ないとご飯無くなるよ???』


「わーってまさァ」



そう言って振り返る沖田
その顔に何か違和感を覚える
思わずじーっと顔を睨むといつもの赤い瞳が真っ黒だった



『・・・そーちゃん??目どうしたの???』


「あぁ、なんか黒のカラコンが落ちてやしてね、使ってみたんでさァ」



その言葉にまゆこの目がクワっと開く



『・・・・まさか、私の部屋からカラコン持ってったのって・・・』



ニヤリと笑う沖田
それにまゆこはカラコンを返せ!!!と沖田に掴みかかった
しかし、そこは男と女の違い
あっと言う間に沖田に逆に捕まってしまい、かけていたサングラスを取られてしまった



「なんでィこりゃ。殺し屋のまねですかィ?」


『そーちゃんがカラコンもってっちゃうからでしょ!?良いから返してよ!!!!』


「ダメでさァ、今日からまゆこはカラコン禁止でさァ」


『!!!???』


「と、言う訳でこれは必要無し」



そう言うとサングラスを右手でバキっと壊すとポイっと投げ捨てた
それにまゆこは思わず涙目になる



「じゃぁ食堂でも行きますかィ」



グイグイとまゆこを引っ張る沖田
それにまゆこは大声で叫んだ




『嫌ァァァァァァァァァァァァ!!!!!絶対嫌ァァァァァァァァァ!!!!!!!うわァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!』




最終的には大泣きしてダダを始めたまゆこ
その声に反応して土方が部屋の中に掛け込んできた






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