大江戸愛情物語(完結)

□第八訓
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退が張り込みにでて数週間
退がいないとなんか寂しい
いつも地味でいるのかいないのか分かんないんだけど
でもいないとなんだかんだで寂しい


って思いながら、私は買いだめをしていたお菓子を食らう
退がいたら「ご飯食べれないくなるからダメ!!」って怒られるから
鬼の居ぬ間にたらふく食っておこう!!!



私は口についたチョコをグイっと拭くと新しいお菓子の封を開けた

サクサクと軽快な音をたてて子ブタのマーチが私の歯で噛み砕かれていく
やっぱコブタは美味い!!そう思っているとスパーン!!!!と襖が開いた

その急な事に思わずコブタが喉に詰まる





『んぐっ!!!!!』


「まーた菓子ばっか食ってらァー、ザキにチクるぜイ??」




その言葉に慌ててコブタを飲み込むとスチャっとお菓子を1つそーちゃんに差しだした



『賄賂!!!!』


「俺はどこぞのチャイナですかィ」



差しだした酢昆布をポイっと放り投げると私の一番好きなポテトチップスうす塩味を豪快に開けた


あぅ・・・最後の楽しみに取っておいたのに・・・



目の前で寝っ転がってバリバリとポテチを食べるそーちゃん
いつの間にかジャンプ持ってきてたらしく、ペラペラと読みながら食ってる
あぅ・・・零してる・・・




『そーちゃん、食べカスポロポロ落ちてるよ〜??』


「あ?あぁ、後で掃除しなせェ」


『私がか!!??』


「ここはまゆこの部屋だろィ」


『零してんのそーちゃんなのに・・・』





このドS!!!!
って言いたかったけど、言わなかった
あとが怖いから




「まゆこ〜?勲ちゃんと一緒にお団子食べよ〜??2人分しかないからみんなには内緒・・・・あ」



「何が内緒なんですかィ?近藤さん」



ガラっと団子の包み片手に入ってきた近藤が部屋の中にいる沖田を見て顔を青くした
それに沖田は寝っ転がりながらニタリと笑う



「へー、近藤さんは優しいですねィまゆこだけに。あり?これって差別とか言うんですかねィ?局長ともあろうお方がそんな事する筈ねェですよね〜??」



ニタニタと笑う沖田に近藤は目に一杯の涙を浮かべながらその団子に包みを沖田に手渡した



『あれ?でも結構いっぱいあるじゃん・・1,2,3,・・・・10本もあるよ??』


「だってまゆこ何時も団子なら軽くそれぐらいは食べるじゃん」




まぁね。そう言うとまゆこはスクッと立ち上がった
そして『トシくんも呼んでみんなでお茶にしよう?私淹れてくるから』と言って部屋を出て行った
























『ん〜美味しい♪』


縁側に4人で並びながら団子を頬張った
各自の膝の上には団子以外の私のお菓子も置いてある
ちょっとしたお菓子パーティーだ



「ったく、またこんなに菓子買いやがって、また虫歯になんぞ」


『寝る前には食べてないもん』


「当たり前でさァ、オメ―は餓鬼か」


『童顔のそーちゃんに言われたくない』


「その言葉バットでそのまま打ち返してやりまさァ」


「あはははっ!!!2人とも童顔だもんな!!!」


「『近藤さん/勲ちゃんはゴリラ顔』」


「ハモッて俺の心砕くの止めてくれない??」


「お前は背が伸びねェよなァ」


『うっ・・・きっとこれからだもん』


「の割には胸ばっかでかくなりやがって、牛ですかィ??」


『他に言葉は無いの??』


「マニア受けな体??」


『そーちゃん、夕飯に毒盛るよ』


「残念でしたァ〜今山崎がいねェから薬品の倉庫の鍵はねェんでさァ」





その言葉にピクっとまゆこが反応した





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