大江戸愛情物語(完結)
□第六訓
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---一緒に登校する?-----
『イエス』
----自転車で行く?それとも歩き?----
『・・・歩き』
-----[まゆこ、アブねェからこっち来い]----
『・・・・・・・・・』
----{やだ、手繋いじゃった}----
----[おめーは本当に危なっかしいな・・・そんな所が可愛いんだけどよ]----
『・・・・・・・・・・・』
----[なァ、今日仕事終わるまで待っててくれるか?]----
----一緒に帰る?それとも先に帰る?----
『・・・帰らせろよ・・はぁ、yesと・・・』
----[じゃぁいい子で待ってろよ?俺の子猫ちゃん]----
----{やだ・・・先生ってば・・子猫ちゃんだなんて・・・・}----
『・・・・・・・・』
コツコツとゲーム機の画面を叩いていく
その表情は無表情
いや、若干引いている
天気の良い昼下がり
まゆこは縁側でひたすらゲーム機を叩いていた
やっているゲームは恋愛シュミレーションゲーム
その臭いセリフの連発にまゆこは顔を青くして身震いをした
『・・・・子猫ちゃんって、あり得ない・・・』
ブツブツと一つ一つに突っ込みを入れていると手元に影が出来た
それにふと上を向くとゲーム器を後ろから覗きこむ土方の姿
「・・・・・・何やってんだ?」
それにまゆこはアハハと乾いた笑いをするとゲームのセーブを押した
『恋愛シュミレーションゲームだよ』
「はぁ??恋愛シミレーションゲーム???おまっ・・そんな趣味があったのかよ??」
『いや・・私の趣味じゃないんだけど・・・ι頼まれて』
「あ?頼まれた??」
『銀ちゃんに』
「よりによって万事屋かよ・・・つーか何でそんなモンやるのを頼まれてんだよ??アイツの趣味か?」
『さァ??兎に角このキャラクターの国語の教師を落として恋人同士になれって』
「国語教師ィ〜????」
『そうそう』
そういうとまゆこは画面を切り替えて登場人物の中からそのキャラクターをピックアップした
『これが銀ちゃんが落せって言ってた国語教師の坂口銀八ってキャラクター』
ズイっと見せられた画面にはイケメンキャラクターが写っていた
が
その顔に土方は反応する
・・・・なんか万事屋に似てねーか?この死んだ目とか腐った天パ具合が・・・
なるほど・・・だからコイツを落とせって言ったのか
アイツの事だからこのキャラクターを落とさせて、同じ方法で今度は自分がまゆこを落とす的な考えだな・・・ッチ。くだらねェ・・・
土方は舌打をするとまゆこの横に腰を降ろした
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