Sword of time-space・時空の刀(完結)

□第6話
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その日の午後、麻裕子は近藤に呼ばれ会議室へと急いだ
その途中、屯所内に銃声が響き渡る




・・・あのオッサンも来てるのか・・・




麻裕子ははぁとため息を吐くと足を急がせた







『遅くなりました、城戸です!』





そう言って会議室に入ると松平が両手を大きく広げて飛びついてきた




「麻裕子ちゅぁ〜ん!!会いたかったよォォォ〜!!!!」



冷静にその顔面に思い切り蹴りをかますと、倒れた亡骸を踏みつけた




『煩いわ、このエロオヤジ。さっさと持ってきた新しい隊服置いて帰りやがれ!』



グリグリとその顔面を踏みつけながら麻裕子が吠える







「相変わらずだね〜?麻裕子〜?」



そののんびりした声の方向に顔をあげた麻裕子は少し驚きながら口を開いた




『中原!!なんで此処に?!』



「なんでって〜?そりゃ〜麻裕子に会いに来たに決まってるじゃ〜ん?」



『ウザっ!』



「何そのいい方?」



『いや・・・ウザい以外の何物でもねーよ、つーか来んなよ』



「だって麻裕子居ないとつまんないんだもん」




中原と言われた男は口を膨らましながら言う
それに麻裕子はヒクヒクと顔を引きつられながら松平から足を退けた




「なんだ、2人は知り合いか」



その様子を見ていた近藤が顎鬚を触りながら言って来た
それに、前の職場の同僚ですと言うと麻裕子は土方の隣へ座った



「随分好かれてるな」



何故か機嫌の悪そうな土方
それに、なんだコイツ・・・と言うような目線を向けながら麻裕子は弁解をした



『好かれてるってゆーか・・・アイツマジウザいんです』



「ヒドっ!麻裕子ヒドっ!!僕の事嫌いなの〜?」



『嫌いだボケっ!私はナヨナヨした男が一番嫌いなんだよ!!』



「別にナヨナヨしてる訳じゃないのに〜優しさアピールだよ?」



『うっさいわ!!その口しゃべれない様に縫うぞ!!』


「うわっ!毒舌!!どうしたの?何時もの麻裕子は何処行ったの?」



『マジウザい。死ね!中原死ね!!』


「松平様〜麻裕子がグレたよ〜?真選組なんか入れるからだよ〜」





麻裕子と中原のやり取りに土方はピクピクと顔面を強張らせる




・・・怖っ!!
シロー顔怖いよ!!
何!?どーした!?
ニコチン切れた!?




隣で物凄い殺気を振りまく土方に若干引きつつ麻裕子はその袖を引っ張った





『(コソ)シロー?どうした?』


「(コソ)何でもねぇよ」


『(コソ)瞳孔開いてるぞ?』


「(コソ)あぁ!?何時もの事だろ?」


『(コソ)・・・自覚はあったんだな』


「(コソ)うるせー黙ってろ」





コソコソと話をする2人に松平が話しかける




「はいそこ〜、コソコソ話は後でしろや〜。つか、はい。これ新しい隊服ね?オジサンデザイン」



そう言って渡された大きめの箱
それを受け取ると麻裕子は早速中身を確認した






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