・2 (完結)

□第五十章
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シャランと無表情で刀を抜く名無しさんに一同ゴクリと喉を鳴らす






まったく出方が読めない
殺気を放つ訳でもなく、まったく無の状態の名無しさん




そんな彼女が一歩一歩ゆっくりとした足取りで彼らに迫る







「・・・・作戦通り行くぞ?いいか?」





ボソリと聞こえないように土方が4人に合図を送る
それに沖田らがコクンと頷いた





「さっさと終わらせて名無しさんに団子でも奢ってもらいやしょう」




そういうと沖田はバズーカを構えミシフェル目掛けて放った








------ドゴォォォォォオオンンン!!!!!








それは男から外れ隣の壁に当たる
あたりは白煙が立ちこめ視界が悪くなった




「山崎、行け」




土方が低くそういうと山崎は「はい」と返事をしてその場から掻き消えた

山崎が消えたのと同時に白煙の中から何かが飛び出してきた







名無しさんだ






白煙の中高らかに飛ぶと頭上から一気に刀を振り下ろしてきた
すぐさま全員四方八方に飛びのく
今まで彼らがいたところにスガァァァァン!!と音が鳴る
見るとたたきつけられた刀で床にヒビがっていた


その強さに土方らは息を飲む








一瞬でも気を抜くことは許されない






誰もが感じた






名無しさんはユラリと立ち上がると目の前にいた沖田に素早く斬りかかった
その尋常じゃない素早さに沖田は何とかその刃を刀で受け止めるが、思い切り後方へ吹っ飛ばされる




「ぐあっ!!!」

「総悟!!!」




ダン!っと壁に打ち付けられる沖田
一瞬の隙も見せず名無しさんは叩きつけられた沖田に斬りかかる





防ぎきれない!




そう思った瞬間
近藤が沖田と名無しさんの間に入った




ガキィィィィィン!!!




と鳴り響く刀音
ギリギリと刀が悲鳴を上げる
歯を食いしばり耐える近藤とは打って変わって名無しさんは涼しい顔をして近藤を押しやる





「名無しさん!!」




土方が名無しさんを後ろから羽交い絞めにしてその動きを止めた

と、思ったが逆に腕をつかまれそのまま背負い投げを食らわされた



「っぐ!!!」



「トシ!!」
「土方さん!!」




倒れた土方目掛けて名無しさんは刀を突き刺した

素早くそれを交わすと土方は体制を立て直し構えた






「総悟、大丈夫か?」


「へっ、ちょっと油断しただけでィ」



口元に垂れた血を拭うと沖田は名無しさんに向き直った










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