・2 (完結)

□第四十四章
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その日、朝から名無しさんは疲れていた




朝起きたら土方さんに組み敷かれたとか
それを邪魔しようと放った総悟のバズーカに巻き込まれたとか
朝ご飯に卵焼きが無かったとか
局長がウザかったとか
総悟に始末書押し付けられたとか
土方さんのマヨ量がハンパ無かったとか




そんなこんなで朝から疲れはピーク





こんな日は見回りサボって涼しい所でぼーっとしたい・・・





そんな中、今日の見回りペアを見れば







土方・名無しさん






の文字







最悪だァァァ!!!!
そりゃ土方さんは好きですけど?
それとこれとは話が別です
こんなサボりたい時は総悟か退くんに限るのに・・・
よりによって土方さんですかァ〜・・・





がっくり肩を落とし屯所の門へ歩く
そこにはすでに土方が待っていた




「遅いぞ、さっさと見回り行くぞ」




吸っていた煙草を足で踏みつぶすと手に持っていた刀を腰にさし、歩き出した
その後を名無しさんもトボトボ歩く


その元気のなさに土方が立ち止まった




「どーした?元気ねーな?具合でも悪いのか?」



『あ〜・・・いえ?具合が悪い訳じゃありませんからお気遣いなく』


「・・・・マヨ食うか?」


『(イラ)マジでお気遣いなく!』


「・・・そうか」




あぁ・・貴方のその気の使い方、ものっそい腹立ちます
全ての人類がマヨで元気が出ると思ったら大間違いですよ
貴方だけですよ、そんなんで元気が出るマヨラーは・・・




はァ・・・とため息を吐くと少し歩くスピードを上げて土方に並んだ





「・・・・・本当に大丈夫か?」





心配そうに顔を覗きこむ土方
その表情に少し顔が赤くなる




「ほら、顔赤いじゃねーか」



そう言うとペトっと額に手を当ててきた



「・・・少し熱いな・・・・」




それは風邪とかの熱ではないんですけどねι



名無しさんは苦笑しながら土方の手を掴んだ




『こんなに暑いんですよ?体温だって上がっちゃいますよ』



「そうか?辛くなったら言えよ?」



『はい』




返事をすると少し気を引き締めて見回りをした








疲れてるって言うのに、こんな日に限って



万引き、引ったくり、ナンパ、攘夷志士、こんなチョコチョコした事件が立て続きに起きる


その度駆け回って、斬って、捕まえて・・・・







本当今日は何なんでしょうかァァァァ!!??






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