Sword of time-space・時空の刀(完結)

□第32話
3ページ/6ページ





銀時と別れた私は、そのあとぶらりと適当に巡回だけして屯所に戻った



そういや、書類が一枚明日までの提出だったな・・・夜のうちにやっとくか・・



なんて考えながら門をくぐると、何やら庭が騒がしい



また総悟とシローが喧嘩でもしてんのか?


なんて思いながら玄関ではなく庭にそのまま入っていくととんでもない光景が目に入ってきた






庭に山積みになったボロボロの隊士
数名は木に逆吊りにされている





なんじゃこれ!?



思わずその光景に立ちつくしていると麻裕子に気がついた隊士が猛ダッシュで向かって来た



そして泣きながら麻裕子を取り囲む





「「「「「麻裕子さん!どうか!どうか助けて下さい!!!」」」」」




その意味が分からずポカンとしていると次々に隊士たちが声をあげていく




「副長の機嫌が悪いんです!」
「もぅ瞳孔が開ききってて!」
「何かにつけて殴ってくるんです!」
「これを止められるのはもう麻裕子さんしかいません!」
「どうかあの鬼の機嫌を直して下さい!」
「お願いします!じゃないと俺ら確実に殺されます!!」





ボロボロで泣きつく隊士ら
なんで私なんだよ?っと聞くと全員声を合わせて



「副長の女じゃないですか!!」


と答えた


・・・・・・なんで知ってんだよコノヤロー



副長の女ってだけであの猛獣のご機嫌とりを任せられたんじゃ堪ったもんじゃない

軽くあしらって放っておこう


そう思ったのだが
ひょっこり現れた沖田とボコボコの山崎がそれをさせてくれなかった




「麻裕子、土方の野郎が機嫌悪い理由しってますかィ?」


『あ?私が昼間キ○タマ蹴り上げたから?』


「・・・ι蹴り上げたんですかィι」


「怖っ!」


『あれ?違うの?それで怒ってるんじゃないの?』


「違いまさァ・・・アンタ今日どこで誰といやしたか?」


『あ?銀時と一緒に居たけど・・・?』


「副長は麻裕子ちゃんを追っかけて行ってそれを目撃したんですよ」


『・・・・・何それ?ただ一緒に居ただけなのに、まさかそれで怒ってんの??』


「本当、お子ちゃまで困りまさァアンタの旦那は」


「お願いだから副長のご機嫌取って来て!俺の身が持たない!!」





そう言うと沖田はクイっと顎で裏庭を示した
きっとそこに土方がいると言うのだろう



私は1つ大きく溜息を吐くとゆっくりと裏庭に向かって足を運んだ






次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ