Sword of time-space・時空の刀(完結)
□第2話
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翌朝、少し二日酔いでダルイ体を無理やり起すと目の前に沖田の顔があった
そしてその手にはどう見てもSMグッツで使われる首輪
『・・・・・何してんだテメー・・・』
寝起きで擦れた声でそう言うと沖田はニタリと黒笑みを浮かべた
「何って、首輪つけて調教しようかと思いやして」
『冗談はそのベイビーフェイスだけにしてくれる?ドS野郎』
ムクリと起き上がると沖田の頭にチョップをかました
「ってー・・・女のする事じゃねぇでさァ」
『女らしい女がこんなむさ苦しいとこ来る訳ないじゃん?』
そう言うと着替えるため沖田を部屋の外に出した
「あ、麻裕子!朝稽古するから着替えたら道場にきなせィ!分かりやしたか?」
部屋の外から聞こえる声に「あぁ」と返事をすると麻裕子は隊服では無くて袴に着替えた
向こうの世界に居る時も稽古の時は袴を着ていたので、こちらの方が身が引き締まる
キュッと腰紐を秘めると腰に刀を差し、道場へと向かった
道場へ着くと近藤、土方、沖田、山崎の4人の姿しかなかった
その事に一瞬眉を寄せるが、はぁと1つため息を吐くと一歩道場へと足を踏み入れた
『アンタらしかいないって事は・・・朝稽古つーよりも私の腕試しか?』
ギロリと4人を睨むと土方と沖田以外が苦笑をした
「そんな大層なもんじゃないよ、少し腕前を見ておきたいだけだ」
近藤の言葉に麻裕子は再び溜息を吐くと刀を床に置き、壁に掛かっていた木刀を握った
『で?相手は誰?』
その声に土方がゆっくりと立ち上がる
『副長さん自ら腕試しですか?』
そう言うと木刀を土方に構える
土方も同じように構えた
「じゃぁ俺が審判をしますんで」
山崎も立ちあがる
「では両者構え。始め!!」
山崎のかけ声でタンと床を蹴り一気に土方の間合いに入り込む
が
土方は後方に飛び、距離を取った
・・・・・ふーん・・・
じっくり力量を見るってわけ?
でもねぇ・・・
再び麻裕子が土方に飛び込む
そして一気に振りかぶった
私は面倒臭いのが嫌いなんで一気に蹴りを付けさせて貰います!!
カァァァンン!!
と鳴り響く木刀の音
麻裕子の繰り出した一撃を土方は薙ぎ払うとその胴目掛けて突きを繰り出してきた
それを体をひねってかわす
流石、新撰組副長。あ、違った真選組の副長か・・
エセ偉人であっても土方だけあって強い!!
道場に響く木刀の音
押しつ押されつその攻防は続いた
「・・・・やるじゃねぇか」
『アンタもエセ土方の癖にやるね?』
「だからエセって何だァァ!?」
土方が大きく振りかぶってきた瞬間、麻裕子は自分の木刀を手放すと振りかぶってきた木刀を掴み、一気に土方を木刀もろ共背負い投げをした
ダァァァァン!!!
と、土方が背中から落ちる
「・・・・・い、一本?」
「・・・・ってコラ、テメー何背負い投げなんかしてんだよ!?」
吹っ飛ばされた土方がムクリと起き上がり麻裕子に向かって吠える
それに
『喧嘩にルールもくそもあるか、用は勝てばいいんだよ!』
と、シラっと答えると木刀を拾い壁にかけた
「あはははははっ!!!こりゃ一本取られたなトシ!!!」
「良い様でさァ〜土方コノヤロー死ね土方」
「うるせー!!まさか背負い投げなんか来るとは思わなかっただけだ!!」
「でも随分と手こずってたじゃないか?」
「・・・っぐ・・・それは・・・」
「流石、将軍の警護してただけあって強いですねィ」
『・・・・刀は専門外だけど』
「どうだ?トシ?麻裕子ちゃんを真選組に入れるのに何か依存はあるか?」
ニヤニヤして聞いてくる近藤に土方はッチっと舌打をすると
「ねぇよ」
と呟いて木刀を壁にかけた
「お前を真選組隊士として認めてやる」
そうぶっきら棒に言うと近藤たちを置いて土方は先に道場を後にした
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