Sword of time-space・時空の刀(完結)

□第32話
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風邪がら復活して数日






シローがウザい







事あるごとに「好きって言え」って強要してくる

なんかそう言われると意地でも言いたくないのが私の悪い癖

つーか、そんな事言われて好きって言ったら本当に好きかわかんないじゃん!?
言わされてるみたいになるじゃん?!
少しは察しろよ!?あのニコ中マヨラー!!





ガシガシと煙草のフィルターを齧りながら屯所内を歩く

噛む事で煙草のフィルターが唾液で濡れて些か煙が吸いにくくなってしまった

フィルターが濡れた煙草ほどイラつく物はない



私は新しいのに変えるべく歯形がついた煙草を携帯灰皿に入れた




「オイ、麻裕子」




聞こえる低い声


今日で何回この声を聞いたことだろう

好きな人の声だが、この後に続く内容が手に取るように分かる為もはや溜息しか出てこない




『はぁ・・・・今度は何だよ?シロー』





気だるそうな顔を向ける
それに対して少しムッとする彼




「何時になったら好きって言うんだ」




・・・・・・・・・・。




だァ・・面倒臭い
コイツはバカか?
恋する乙女か?
いや乙女ならこんなに瞳孔開かねェわ




呆れ眼差しをこれでもかって言うほど送ってやる



すると瞳孔の開いた目が更に鋭さを増し
ダン!と顔の両脇に手が突かれた



後ろは壁
前は土方
顔の横には彼の両腕



あれ?

逃げらんない?



ツーっと汗が背中を伝う



土方の顔がすぐ目の前まで迫る





「さっさと白状して好きって言えよ、じゃねェと此処で犯すぞ」




そう言って私の足の間に自分の片足を入れてくる
そして彼の手がスルリと私の太ももを撫で上げた




『〜っ///////!!!!!』






----------ドゴっ。




「Σ!?」





鈍い音と主にその場に崩れ落ちるシロー
その体制は前かがみ
顔面蒼白で目には涙を浮かべている




『シローの変態!強姦魔!死ね!マジ死ね!!』




「っ!ちょっ!待て!麻裕子!!」





後ろで聞こえる苦しそうな声を聞きながら私はその場を離れた


あ゛?


どこを蹴りあげたかって?



キ○タマだよ!キ○タマ!!


若干マジで硬くなってたのがキモかったァァァァ!!!
アイツは何処までが本気か分かんねェι
絶対マジで犯す気だったんじゃねェの!?






私は一旦部屋に戻り財布を掴むとそのまま気分転換に外に出た

そして屯所近くの駄菓子屋さんに立ち寄ってチューバットを買おうとレジに持っていくと、もう一本チューバットが伸びてきた

そのチューバットの先を見ればヘラリと笑う銀時




「麻裕子〜銀さんにも買って〜」


『・・・・銀時、何時の間にいたんだよ?』



「今さっき、麻裕子が駄菓子屋に入ってくの見かけたから」



『見かけたからタカリに来たのかよ』






私の周りにはロクな大人がいない・・



そんな事を思いながら財布からチューバット2本分のお金を出した







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