SHoRT
□玉響
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玉響(意:少しの間。ほんのしばらく)
親父さんの前で。
家族の前で。
貴方は何時も穏やかに笑う。
勿論、家族である私の前でも、それは同じ。
今、マルコ隊長は胡坐を掻いて、右膝に右肘を付いて他の隊員と楽しそうに会話している。
私はそれをぼんやりと眺めていた。
すると、それに気付いた隊員が。
「お前もこっち来いよ、リンゴっ!」
なんて言うもんだから、しどろもどろになってると。
「何してんだよい、リンゴ。」
私の胸が、ドキンと、高鳴った。
それは、ほんの少しの時間。いきなり色っぽく
意地悪そうに笑うなんて
不意打ち過ぎるfin.