SHoRT
□洒洒落落
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洒洒落落(意:性格がさっぱりしていて物事にこだわらない様)
「あ、忘れてた。」
「またかよい…。」
「まー…しょうがないって!」
「てめェ…。」
「そんな直ぐ怒んないでよ、マルコ。」
「リンゴが毎回毎回忘れるからだろいっ!?」
あーあ…毎度毎度の痴話喧嘩が始まった。
原因は…アレだな。
リンゴの手に持ってある買い物袋と、一緒にいるサッチ。
勿論、サッチの両手にはリンゴの倍以上の荷物がある。
恐らく、リンゴは(荷物持ち担当の)サッチとショッピングしてたんだ。
そういや…サッチって、何時からリンゴの荷物持ちさせられてんだ?
俺が入った頃は既に、毎回上陸する度にリンゴが(無理矢理)サッチを(引き摺る様に)連れてって、買い物行ってたなァ。
んで、毎回全員に指示出してから自由に動けるマルコが出遅れて、飄々と買い物から帰ってきたリンゴに怒鳴って…。
「何で毎回待てねェんだよいっ!」
「あら、上陸楽しみにしちゃいけない?」
「そういう事じゃねェっ!」
「毎回遅いマルコが悪いのよ。」
ねぇ、サッチ隊長?
あっけらかんとサッチに向かって言うリンゴに、サッチは苦笑いでマルコは額に青筋。
まァ、毎回の事だから親父も俺等も苦笑いなんだが…。
そんで、決着も毎回毎回同じ。
「…リンゴ、お前ェはそんなにサッチが好きなのかい?」
片方の口角をピクピクと痙攣させながら、怒り心頭のマルコ。
それに対して、これまたあっけらかんに答えるリンゴ。
「まさか、無い無い。」
サッチ隊長はマルコと付き合い長いから、マルコの好きなもの分かるし。
どうせ買うなら、マルコの好きなもの買いたいじゃない?
マルコの事好きじゃなかったら、適当に選んでるわよ。
そう言いながらガサガサ買い物袋を漁るリンゴの手には、マルコの好きそうな本やら服やら酒やら。
それを見たマルコは、口元を手で覆うけど、赤い顔は全く隠せてない。
…つまりは、そういう事。
彼の好みは、さっぱり風味。食い物でも飲み物でも
さっぱり系が好きなマルコは
好きな女も
さっぱりした女だfin.