TRiP

□初上陸です
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「ねぇメアリ、こんなのリンゴに似合うんじゃない?」

「そうね。あと…これなんかも良いんじゃない?」

「あ、本当!可愛い!!」



そんなメアリさんとセイラさんのやり取りは、かれこれ三時間は続いてる。



今、私はメアリさんとセイラさん二人と共にブティックショップに来ている。

そして、二人の持つ服はというと。


「このキャミ可愛い!絶対リンゴに似合う!!」


セイラさん、それ余裕で腹見えるから。


「ねぇセイラ、このスカート丈長すぎじゃない?」


寧ろ短すぎですメアリさん。


ツッコミ所満載な露出の多い服ばかりで。

現在進行形で吟味しているのは、腹見せ丈のキャミと、ワカメちゃんもいいとこなミニスカ。




誰が着るんですか?

私ですか?

私なんですか?


「あの…私、こういうラフなのが…。」


そう言ってジーンズとTシャツを手に取ると。



「「そんな色気無いのダメよ!!」」



私の意志は無視ですか。

そうですか。



そんな状態が続いている内に、無駄に露出の多い服が山の様に積みあがり…。





ん?山の様に…?





「服多過ぎですっっっっ!!!!」


二人のやり取りに呆気に取られてて、今気付いたが。

何年分の衣料ですかそれ。


「あら?女の服はいくらあっても足りないものよリンゴ?」


そう言う見せブラに丈の短めな半袖シャツを羽織り、ナース服と良い勝負な丈のミニスカを履くメアリさん。


「そうそう!船長さんから軽く百万ベリー貰ったんだから、買っとくべき!」


対するセイラさんは、フリルの付いたホットパンツに胸元がバックリと開いたタンクトップ。





…うん、二人共スタイル良すぎ。

でも、私のスタイルも考えて下さい。

お願いします。


「わ、私…服はこの十分の一で大丈夫なんで!!」

他にも買わなきゃいけないのもありますし!


そう言うと二人は一瞬キョトンとしたが、直ぐに頷いた。


「そうね…アクセサリーとか小物も必要だわ。セイラ、服少し減らしましょ。」

「リンゴの肌に合う化粧品も買わなきゃ!」

「あ、あと部屋に置く家具とか置物も必要ね。」

「やぁん!迷っちゃうねメアリ!」


だから、これ私の必要品の買い物ですよね?

間違ってませんよね?


取り敢えず、服やら下着やらは何とか十分の一まで(二人からのブーイングを受けながらも無理矢理)減らせた。




「じゃあ次はリンゴの化粧品見に行きましょ。」




そう言って、(私の買い物の)買い出し担当に充てられた一番隊隊員に、ドカリと大荷物を預けてメアリさんは店を出た。





隊員さん…ごめんなさい。

心から心の中で謝罪をして、メアリさんに続いて店を出ると。



「あっ!此処入ろうよメアリ!」



二軒先の店に直ぐ様二人は入る。





あの、お二人さん。

此処も服屋さんですよ?





…買い物ってこんなに疲れるものだっけ?
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