TRiP

□美女軍団
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気付くと知らない天井が見えた。


まぁ、友達の部屋で泊まればよく有る事だ。




…が、美女数人に顔を覗き込まれるのは、生まれて初めての経験だ。


「あら?目覚めたわね。気分はどう?私はメアリよ。」


ウェーブ掛かったブロンドヘアーのお姉さんもといメアリさんに言われた。

ってか、(多分)外人さんなのに日本語流暢だなぁ。


「あ、杜ノ都林檎です。」

「リンゴね。」


ニッコリ微笑まれると、照れる。

いや、だってハリウッド女優も驚きのセクシー美女っぷりだ。


「狡いわ、メアリ!私はリードよリンゴ。」


黒髪ボブの可愛らしい美女がメアリさんを押し退けてまで自己紹介する。

メアリ…リード…そういや、メアリ・リードって名前の女海賊いたなぁなんて思ってると。


「私はポートよリンゴ!」

「リンゴっ!私はセイラね!」


サングラスの金髪お下げ美女と金髪ショート美女が無邪気満載で続け様に言い出して。


「私はグレイス。宜しくリンゴ。」

「マリーよ、リンゴ。」


長い黒髪ストレート美女と黒髪を後ろに一つ纏めている美女が上品に自己紹介をした。





え?何この状況。

喜んだ方が良い?私モテんじゃん♪って、喜んだ方が良い?


「あ、林檎です…よ、宜しくお願いします…。」

「「「「「「よろしくねっっっっ!!!!」」」」」」



…何か、どうしよう。

それより、そのセクシー過ぎるナース衣装を私は一番ツッコミたいんだが、ツッコんで良いのかすらも分からない。



白衣は半袖でワンピースみたいに上下繋がってるんだが。

まず、襟から臍下まであるファスナーを胸元まで開けているもんだから、谷間がバッチリ。


丈も膝上30cm以上はある…彼女達は脚が長いから良いが、私が着たら完璧にわかめちゃんだな。

しかも、そのミニスカの両サイドに軽くスリット。

スリットって、ロング丈から不意に覗かせる脚がセクシーってのが売りの筈だよね?

それがミニ丈でって…世の男性陣にとっては、破壊的レベルじゃないか?


しかも、極め付けが豹柄ニーハイ。



…もう何プレイなのか聞きたい。



「ねぇリード、リンゴの着れる服…私の無理かも。」

「そうなの?セイラが一番背ちっちゃいのに。ちゃんとリンゴのサイズ測ったの?ポート。」

「バストが全然足りないみたい。一番スレンダーなのはマリーよね?」

「それでも胸が余るし、ウエストが入らないわ。」

「メアリ、どうするの?このまま着るもの無いんじゃ可哀想だわ。」

「グレイスの言う通りね。繕うしかないわ。」



もう名前すらごちゃごちゃになってきた。

外国の人の名前って何でそんな覚えにくいんだろう。


ってか、そんな超絶的なボンッキュッボンッなお姉様の服を私が着れる訳無いじゃないか。

あ、なんか裁縫道具出してる。

ちょ、皆して黙々と古着繕い始めたんだけど。





え、私置いてきぼり?



ちょっと…ってか、かなり居たたまれない気分になった私。

間違ってない…よね?
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