TRiP
□私の日常
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うん、今日は良い天気だ。
シャッとカーテンを開けて朝日を浴びながら、そう思った。
今日は週に一回の休み。
溜まった洗濯物と洗い物片付けて、軽く掃除して。
特に買い物も無いから、今日はのんびりと引きこもろう。
そうしよう。
洗濯物と洗剤をガバッと洗濯機に入れて、蛇口を捻ってから蓋を閉めた。
スイッチを押すと、ゴゥンと最早聞き慣れた音がする。
私の名前は杜ノ都 林檎。
専門学生を卒業してから早五年。
卒業制作で就活が遅れ、更には就職機会を逃し続けて、アルバイト生活歴も早五年。
俗に言うフリーターってやつだ。
いや、就職したいとは思ってるんだよ?
でも、卒業後に急いで見付けたアルバイト先が、万年人手不足の店で。
お陰で、辞めれない空気満載なのが一番の原因だと私は信じてる。
洗濯機の音を聞きながら、溜まったコップやら皿をスポンジで洗って、洗い物のカゴに入れた。
いちいち洗った物を拭くのが面倒な私は、専ら自然乾燥派だ。
カゴに入れといて、乾いた頃に…というか、洗い物をした時に棚にしまうというズボラさには、母親が呆れ返っていたものだ。
勿論、洗濯物も洗濯した時にしまう。
こういうの、何っていうんだっけ?
あ、そうそう。
干物女だ。
まさに、その典型かもしれない。