∞×Y

□あんたの方が
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今私は大倉と電車に乗っていて
人が回りにいるのにもかかわらずステップを踏んで遊んでる


「章大、皆見てんで(笑)」
「そんなの関係ないー」



誰が迷惑になるわけでもないからステップを踏みつづける私は
ある男と目が合う

するとある男は
ヤバい、とでも言うように
目を逸らす


「錦戸!錦戸亮だ!」


「うるさいで章大」
「あ、すいません。ほら!大倉!錦戸だよー」
「おん、せやな(笑)亮ちゃん^^」





大倉が手を振ると

"よっ"って軽く手を挙げた

それにしても錦戸って
うちの学校の怖い人Bestなんとかに入ってるくらい怖いのに
錦戸に比べて比較的温厚な大倉はあいつと仲がいいのだろうか


「ねぇ大倉。」
「ん?」
「錦戸と仲いいの?」
「多分章大が思ってる以上に仲ええで?」
「錦戸怖くないの?」
「怒ると怖いけど、別に普通やで」
「へぇー…、あ、錦戸と友達になりたい!」
「じゃあ話し掛けてくればええやん」
「でもさっき"錦戸亮!" とか叫んじゃったけど平気かなー」
「平気やで」




大倉に背中を押され
勇気を出して錦戸亮に話し掛ける

「あのっ、錦戸亮…。仲良くなってほしいんだけど…」
「あ゛?」


びくっ(@_@。

やはり強敵錦戸だ


「お願いします!」
「ほんじゃあお前、さっきみたいにステップ踏めや」
「う?そんだけでいいの?」
「おん」



チラっと大倉の方を向くと
「やったね^^」と言わんばかりの
ニコニコスマイルでこっちを見ていた



「よし…」





ステップを踏みはじめた

「もういい?」
「馬鹿、まだや」
「そろそろ回りからガン見くらってっ うわっ」


突然電車が揺れたから
バランスを崩した私は
まさかの錦戸に倒れ込んでしまった


「わぁっ」
「バランス悪っ」
「うるさいな」


錦戸の回りには人がいて
なかなか立ち上がれない

すると錦戸が私の耳元で



「お前変な奴やな、惚れたで?」
「っっ………?!あんたの方こそ!」



ちょっと錦戸のことを
好きになったかもしれなかった←




あんたの方が
(お前俺より確実に変態やで)
(あんたの方がだよ!)







end





 

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