秋組

□Teachers,every new year
1ページ/1ページ




「明けましておめでとー、琥太郎センセー!」

バーン、とドアが開いて、直獅が入ってくる。

ああ、今年も元気だな…直獅は。
俺、また鍵をかけないで寝たのか…。

っていうか、昨日、年越しだからって散々酒を飲んでたような気がするんだが…。相変わらず酒が強いな。

シャーッと直獅がカーテンを開けたらしく、眩しい光が部屋に入り込んでくる。

「ほらほら、起きた起きた!もう8時だぞ。正月そうそうぐーたらしてないで、初詣行くぞ!」
「いやだー、俺は眠い…寝る…」
「寝るなー!初詣行っておみくじひいて、祝い酒飲むぞー」
「陽日先生、まだ飲むんですか」

そこに、郁が現れる。


「郁、お前もいるのか」
「琥太にぃ、おめでとう。陽日先生に引きずられてね」

やっぱりか…。
直獅はそう言って、どこからか一升瓶を取り出す。

「ほーら、『小五郎』だー!今年も飲んで飲んで飲んで飲みまくるぞー!」
「そんなこと言って、いつも飲んでるじゃないですか」
「そうだぞ、直獅。今年もそれでいくつもりか?」
「もっちろん!」
「それじゃあ、陽日先生、今年の目標を一言でお願いします」

目標。
直獅は、うーんと考えてから、ぱぁっと思いついたように言った。

「熱血青春授業!」
「いつもじゃないですか。考える必要ないと思うんですけど」
「だって、俺からこれを取ったら何が残るんだよ」
「…チビ?」
「チビ言うな!…そういう水嶋は何なんだよ」
「僕ですか?いつもどおりですよ、品行方正」
「どの口がそれを言うんだ!」

こいつらは、ちっとも変わらない。
きっと今年もこんな感じで、こんな日々がまた続いていくんだろうな。

それも、また悪くない。



「で、琥太にぃの抱負は?」
「んぁ?…適当ザコ寝」
「それ、いっつもじゃん!」







今年も秋組1番でよろしくお願いします。





[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ