未来への布石
リリー
あら、こんにちは。

旅人の方ですか?
ここはただの漁村ですが、ゆっくりしてって下さいね。

でも、貴方とはどこかで逢った気がします。

ラインハルトさんの部下。……失礼しました。
主人がお世話になっています。

えっ!?ラインハルトさんとは、上手くいってるか?

いつも笑ってばかりです。
ラインハルトさんと一緒にいると、心が安らぎます。

何故かラインハルトさんとは、遠い昔から共に歩んでいるようで、とても不思議です。

時々、ラインハルトさんの左目に切られた跡があるような気がするんです…
あれは何なんでしょう?

夢の中でも、ラインハルトさんが赤い旗を振りながら、闘っているんです。

それなのに、私は祈ることしかできなくて、ラインハルトさんを助けることができないのが歯がゆいです。

その他にも、私とラインハルトさんに似た少年が、可笑しな服を着て闘っているんです。
あれは何なんでしょう?

でも、夢は夢ですね。
きっと、ラインハルトさんの存在が大きいんですね。

…私ったら……
お恥ずかしい話です。

ゴーーーーーン

時間が過ぎるのは、あっという間ですね。
もう、こんな時間だわ。

ラインハルトさんが仕事を終えて、帰ってくる頃ですね。

夕飯を作らなきゃ。
良かったら、一緒に食事でもいかがですか?

…もう行かれるんですか?
そうですか…

でも、貴方とはまた逢える気がします。
昔のように、真紅の旗の元で。

そのときまで、お元気で。


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