愛しい君へ

□心ここに有らず
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****はいつも、僕の顔色を伺い不愉快なほど従順で、気が付くと僕の心の中に勝手に入って来ていた。

僕はそれが大嫌いで****の存在を無視しょうと心掛けていたし、****もそれで良いだろと思っていた。

体の関係だってそうだ。僕は****を抱いたら、きっと今までの僕では考えられないことが起こりそうな気がして怖くて****には一切触れずに結婚前から関係のあるセフレと付き合いをしていた。



その事は****には内緒だった。不思議と自分勝手だとは思ったが、****を失いたくはないと思っていたからだ。


理由はある。生まれた時、僕たちは一度会っているそうだ。そして僕は本能のままに****の側を離れなかったそうだ。


だからそんな本能で求めた****を手離すはずは一切ない。



いずれ、僕も****も親になった時、きっと向き合って今は出来ない“愛し合う”という事が出来るはずた。それまでだと自分を正当化させ、今の生活を続けていた。
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