読み物《短編》

□暖かい光
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ここは死神派遣協会管理課――。


「ねぇ、ウィル。密室に男と女が二人っきりョ。ドキドキしない?」



部屋に入るなり頬を染めながら、腰をくねくね気色の悪い事を口にする同僚の死神に眉を寄せるも、ウィリアムはいつもの様に聞こえないフリを決めつつ書類に目を通す。



『誰が女性ですか……?』
そんな心の声が届く筈もなく、グレルはウィリアムにまとわりつく。



「だってアタシ、貴方が好きなんDEATHもの。んふ★って……聞いてる?」



目の前に来られてさすがに聞こえないフリが出来なくなったのか、深いため息をついた後、口を開いた。



「意味が分かりませんね。だいたい、貴方は男性でしょう?私に愛を求めるなど、お門違いもいいところです!」



少し強めの口調で言われたグレルは一瞬肩を震わせると、表情を曇らせ大人しくなった。
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