Duty デューティ

□4話 仲間
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「あの…。」
「遠慮せずに入りなさいな。」
「ここ…何ですか?」
「オレの巣。」

 私は古ぼけた白い2階建ての建物を見上げた。
なぜ私がコイツの巣に?
まさか…

「い…いいです!私帰ります!」
「え?何で?」
「私あの…その、用事が。」
「別に長くいろって言ってるわけじゃないよ?帰りたくなったら帰っていいし。」

 ならもう帰らせてくれ。
私は帰りたい。

「ほら。大丈夫。中に仲間がいるから。」
「仲間?」
 彼は私に微笑むと曇ったガラスのドアを開けた。

「おいセナ!おい!コノヤロー!」
 ドアを開けた瞬間、女の人の怒鳴り声がして、私は目を丸くした。

「何?姉ちゃん。」
「お前がアンドロイド殺したせいで、あたしじゃなくて、林田はお前を指名してやがる!どうしてくれんのさ!」
「それは仕方ないでしょ?オレの方が実力は上だし。」

 私の目の前には彼によく似た、綺麗な女の人がいた。
彼女はセナの顔に近づき、さらに怒鳴った。
「あ!?もう1回言ってみろ!脳みそ握り潰すぞ!」
「…キスしちゃいそうな距離なんですけど。」






 セナは彼女を見つめたままニヤリと笑った。
彼女はオレンジの服を着ていた。
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