Duty デューティ

□16話 最後のアンドロイド
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「安心しろ。セナはお前を避けてはいない。お前を引っ越しさせたのは、元の家に武器を大量に持ち込むからだ。お前が危険な目に遭わないように、仕方なくやったんだ。」
「ねぇ、林田。1番最後に作られたアンドロイドってどういうのなの?」

「1番最後?…なんだ突然。」
「1番最初もいれば、1番最後もいるんでしょ?」

 林田の目が少し泳いだ。

「オレもあまり知らない。…そのことに関しては、あまり踏み込みたくはない。」
「分かる範囲でいいから。」

「…1体目とは、そもそも構造が違う。脳も感情の造りも人間そっくりだ。」
「人間そっくり?」

「紛れていたら、きっと分からないだろう。オレもお前も。」

 深呼吸をすると、林田は少し小さな声で言った。

「最後のアンドロイドはアンドロイド製造が中止になった後に造られたんだ。」
「え?どうして。」

「政府の馬鹿な事故のせいだ。」
「林田は見たことあるの?その…アンドロイド。」

「…あぁ。普通の人間だった。」
「そのアンドロイドを使って、1番最初に造られたアンドロイドを処理することはできないの?」

 林田は瞬きをして、考えているようだった。

私は林田の答えが返ってくるのをひたすら待った。
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